2009年8月18日 

金大中元韓国大統領のご逝去を悼む(談話)

社会民主党党首
福島みずほ

 本日、韓国の金大中元大統領がソウル市内で逝去されました。

 社民党は、金元大統領が韓国の民主化と朝鮮半島の緊張緩和のために一生を捧げられたことに深く敬意を表し、衷心から哀悼の意を表するとともにご冥福をお祈りいたします。また、金大中氏の長年の苦難の歩みを支えてこられたご遺族の皆様に、お悔やみを申し上げます。

 金大中氏は、日韓両国の交流の進展にも大きく貢献され、そのご尽力により今日では両国民の様々な分野での交流が活発に、日常的に行われるようになりました。

 1973年に東京のホテルで韓国中央情報部によって拉致され、ソウルで軟禁されるという事件が起きた時、日本社会党の諸先輩は金大中氏の救出運動に取り組みました。この事件は、隣国の民主化について、多くの日本人が関心を寄せる契機となりました。また国家権力による弾圧との闘いは、世界の民主化運動を激励しました。

 2000年6月の南北首脳会談は、朝鮮戦争以来長く続いた緊張と対立の構造を変える重要な転換点となりました。同じ時期、土井たか子党首が「21世紀の平和構想」をまとめる過程では、金大中大統領から貴重なご意見をいただくことができました。

 社民党は、金大中氏の数々のご功績を偲ぶとともに、そのご遺志を、両国民の良好な関係を発展させ平和な北東アジア地域を作り出すために生かしていきます。

以上