2009年11月17日

田英夫前参議院議員の逝去を悼む(談話)

社会民主党党首
福島みずほ

 11月13日、田英夫前参議院議員が亡くなられました。享年86歳でした。

 社民党の大先輩である田先生のご逝去を悼むとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

 田先生は、戦争中は学徒出陣をし、特攻隊に配属されました。しかし出撃の命令が下る前に終戦となりました。この過酷な体験は、戦後一貫して平和を求めて活動を続けられる基礎となりました。そして平和憲法の意義を終生説きつづけられました。

 また、田先生は、南極観測隊に加わっての取材やベトナム戦争の取材など、ジャーナリストとしても活躍されました。西側のテレビとして、初めて北ベトナムに入り、ベトナム戦争の真相を報道されました。これらの真実を報道しようとする姿勢は、時の自民党政府から疎まれることとなりましたが、田先生はジャーナリストとしての信念を貫かれました。

 そして、1971年に参議院選挙に全国区から立候補され、トップ当選を果たされました。日本社会党の議員として活躍され、1978年には社会民主連合の結成に参画されました。その間、得意の外交分野でも活躍され、社会民主主義的なさまざまな運動を推進されました。

 1997年には、社会民主党に加わり、外交・防衛部会長や国際委員長を務められました。2007年に議員を退かれるまで、不十分な体調をおして、議会や党の活動を続けられました。

 田英夫先生からいただいた励ましの言葉を思い起こし、平和を願う強いご遺志を受け継いでまいります。