2010年6月8日

菅新政権の発足にあたって(談話)

社会民主党党首
福島みずほ

 本日、民主党と国民新党の連立による菅内閣が発足した。鳩山前政権の閣僚の11人が再任されているため清新さは薄いが、この内閣が、昨年の総選挙で「新しい政治」を求めた国民の期待や信頼に答えうるか否か、改めて厳しく問われる出発となった。

 鳩山前首相は、「政治とカネ」をめぐる問題や沖縄の普天間基地移設問題で迷走し続けた結果、国民の信頼を失墜し、退陣を余儀なくされた。菅新首相は、「政治とカネ」に対する厳格な姿勢を示し、クリーンな政治で国民の信頼を回復しなければならない。そのためにも、企業・団体献金禁止の法律を早期に成立させるべきである。また、普天間基地移設問題の真の解決も、新内閣にとって重要な課題である。「沖縄に基地はいらない」という沖縄県民の願いを真摯に受け止め、負担軽減への新たな対応に努めるべきである。社民党は、日米共同声明の内容を撤回し、県外・国外への道筋をつけていくよう、新政権に強く求めていく。

 通常国会の会期末に新首相が所信表明を行うという、異例の事態になっている。郵政改革関連法案や労働者派遣法改正案など国民の暮らしに直結する重要法案が、たなざらしにされている。今すべきことは、これら法案の審議と成立に力を尽くすことである。新連立政権は、「2009年9月に合意した3党連立政権合意を尊重し引き継ぐ」としているが、速やかに新政権の方向性を明らかにし、国民の審判を受けるべきである。社民党は、「生活再建」「いのちを大切にする政治」の実現にむけ、引き続き努力していく。そして、日本国憲法に掲げられた「平和主義」「国民主権」「基本的人権の尊重」を実現するために、国会の内外で奮闘し、来たる参議院議員選挙の勝利に全力を挙げる決意である。

以上