本日、成人の日を迎えられたみなさん、こんにちは。
20歳になって、「選挙権」をはじめ様々な権利が発生し、責任も負うようになります。私たち社民党は、21世紀の社会が平和で希望に満ちたものであることを心から願い、その社会を創るみなさんのはかりしれない可能性に、大きな期待をよせています。
しかし、現実に目をむけると、いまの社会構造は若者に冷酷な環境を強いています。完全失業率が5%台と高水準にある深刻な雇用状況は、特に若い世代を直撃し、就職難や高失業率、職に就けても3人に1人は不安定・低賃金の非正規雇用になることを余儀なくされています。働き方が不安定だと心も不安定になります。また、結婚や子育てなどの将来の人生設計も考えられなくなるでしょう。
社民党は、この深刻な問題をいち早く国会でとりあげ、非正規雇用やワーキングプアの問題改善に取り組んできました。仕事は生活の要であり、まず社会のスタートラインに立てる環境を保障し、生活の安心・安全を守るのが政治の役割です。社民党は、労働者が「モノ」として扱われるのではなく「人間らしく」働けるように、労働者派遣法の改正や労働法制の強化に取り組み、働く人たちの労働条件の向上に努めていきます。
また、人間らしく生活を送るためには「平和」が何より大事です。今も、世界の各地で絶えず戦争や紛争が起こり、みなさんと同じ若い人たちや子どもたちが亡くなっていることは本当に心が痛むことです。日本でもかつてそういう時代がありました。日本国憲法は、その惨禍を教訓としてつくられた不戦の誓いであり、世界で平和を願う人たちの宝物です。憲法9条は、命を、世界平和を守るものです。このことを、みなさんの胸にしっかり刻んでほしいと願っています。
社民党は、平和憲法の理念を生かした政治をめざしています。これまで、憲法審査会の始動や武器輸出三原則の見直しなど、憲法を改悪する動きを阻止してきました。また、いまの米軍再編や在日米軍基地のあり方を見直し、住民の不安と負担を解消しなければなりません。社民党は、沖縄の普天間基地問題での日米共同声明の撤回、基地の国外移設を政府に求めつづけるとともに、全国の基地問題解決のために力を尽くします。
今春は4年に1度の統一自治体選挙が行われます。選挙権を行使できるようになったみなさんですが、政治を遠いものと思っている方もいるかもしれません。しかし、日々の暮らしと政治は直結しています。政治とは、社会のあり方、一人一人の働き方や暮らし方、人生までも決めるものです。そして、その方向を決めるのはみなさんの意思、声と力を結集するための一票です。
社民党は、若い人たちが政治・社会に関心を持ち、様々な分野で活躍されることに大きな期待を持っています。未来を担う若者が活躍できる機会をつくりあげ「いのちを大切にする政治」をみなさんとともに実現するために、選挙勝利をめざします。そして、就業や学校、生活環境など若者が社会生活を送るうえでの困難を解消し支援していくための施策に全力をあげ、みなさんのこれからを応援することをお約束します。
平和で未来に希望のもてる社会を一緒に創っていきましょう。
本日は、本当におめでとうございます。
2011年1月10日
社会民主党党首 福島みずほ