2011年3月30日

東日本大震災に関する提言(第八次)
〜仮設住宅等について〜

社会民主党

1.仮設住宅や代用住宅の「建設・利用・入居指針」の作成・周知

・仮設住宅や代用住宅の提供戸数と入居予定日等を早期に周知すること。

・立地に当たっては、避難所の被災者の意見を充分聴くこと。安全性の確保や既存のコミュニティの維持に配慮すること。できるだけ被災者の従前居住地の近くに建設すること。

・阪神・淡路大震災の際も、公共用地に建てた数よりも、民間の用地を無償で借りて建てた団地のほうが多かったことを参考に、場所の選定に工夫すること。

・被災者の自主性を重んじること。

・入居にあたっては、機械的な抽選によるのではなく、被災者が地域ごとにまとまって住み、互いに励まし合い、復興の相談などができるように配慮すること。

・入居期限を設けないようにすること。

・バリアフリー化を図ること。

・きめ細かに希望に答える姿勢をとること。

・仮設住宅に集会施設や情報コーナー、相談所を設けること。

2.民間賃貸住宅や空家の借り上げ等の活用

・応急仮設住宅の建設だけに依存するのではなく、民間賃貸住宅や空家の借り上げ等も活用すること。

・全国の自治体からの受け入れ先情報一覧の作成と、移動希望者とのマッチングを図ること。

・被災者が避難および仮設居住のために、自ら仮設的住宅等を建設する場合には、災害救助法第23条2項の活用などにより、その費用を国庫負担の対象とすること。

3.広域避難者対応

・個々人についての「被災者カルテ」を作成し、受け入れ自治体(都道府県・市町村)との間で緊密な連携を取り、絶えず情報の隙間ができないように配慮すること。

・今後の復興に関する情報(仮設住宅や復興住宅、義援金等)が県内避難者と同等に行き届くようにすること。

・被災者を公営住宅で受け入れる場合、被災者のペット飼養を認めるなど、動物の愛護及び人と動物の共生を旨とした運用がなされるようにすること。

・公営住宅等の空き住戸を活用して被災者を受け入れた自治体は、自らの都合で被災者を追い出すことがないようにすること。

4.自治体への支援強化

・被災自治体及び受け入れ自治体への財政支援を強化し、仮設住宅の建設棟数を増やすこと。(参考:阪神・淡路大震災の際は、国による財政特例措置によって、国庫負担の残りの20%相当の地方負担について、災害対策債の発行が認められ、その元利償還金の95%が特別交付税で手当てされ、実質の地方負担は事業費の1.9%であった。)

・公営住宅の無償提供について、災害救助法の対象にすること。

・原発事故に伴う避難者も災害救助法の仮設住宅の対象にすること。

以上