2012年5月24日

数土氏のNHK経営委員長辞任表明について(談話)

社会民主党幹事長 重野 安正

 

1.本日、NHK経営委員長の数土文夫氏が内定している東京電力社外取締役との兼職を断念し、経営委員長を辞任し、委員も辞職する意向を表明した。社民党は、NHK経営委員長の責務の重要性にとどまらず、NHKは東電債の大口購入者であり、また東電は大きな取材対象でもあり報道の中立性・公正性に影響しかねない等の問題があるとして、数土氏に対して、東電社外取締役の辞退かNHK経営委員長の辞任を求めてきた。今回、数土氏がNHK経営委員長を辞任する結論に至ったことは率直に当然であると受け止めたい。

2.しかし、数土氏は辞任会見で、「私がいなくても、NHKの経営課題が揺らぐことはない。そういう思いがあって決めた。また、国難だという気持ちは、ますます高まり、東電が止まれば、本当に壊滅的、悲惨的な状況になるという思いが強くなってきた」と述べている。NHKは国民にとって重要な公共的存在であり、経営委員長は他の役職と天秤に測るような職責ではない。残念だが、数土氏にはNHK経営委員長としての責任の自覚に欠けていたと見なさざるを得ない。

3.新しいNHK経営委員長については、NHKの公共放送としての重要さを自覚した人物が就任することを望みたい。

以上