2012年7月23日

「オスプレイ」の配備計画を中止せよ(談話)

社会民主党
幹事長 重野安正

 本日、米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ12機が山口県の米軍岩国基地に搬入された。現地には全国各地から大勢の市民が詰め掛け、オスプレイ搬入の阻止行動を展開した。しかし米政府は搬入を強行し、日本政府も「米軍の配備計画に口は出せない」と静観の姿勢を崩さなかった。世論を軽視し配備を強行しようとする米政府とそれに追従する日本政府の怠慢は断じて許すことができない。

 オスプレイは開発段階から墜落事故が多発し、今年4月にはモロッコで、6月にはフロリダ州でも事故死傷者を出した欠陥機であり、その安全性が懸念されている。ニューメキシコ州ではオスプレイの低空飛行訓練計画に住民から反発が出て、訓練計画が延期されている。与党内でも配備計画への疑念が高まり、19日には全国知事会が反対緊急決議を採択するなかで、8月にも沖縄県の普天間飛行場に配備し、10月から本格運用が始まる予定とされている。

 沖縄県民の9割が普天間基地へのオスプレイ配備に反対するなか、高江への米軍ヘリパット工事が強行され、オスプレイ訓練飛行の環境づくりが進んでいる。さらに、九州から東北まで本土上空6ルートの低空飛行訓練の計画は、日本全体がオスプレイの脅威にさらされることになる。米国のオスプレイ配備を容認することは、国民の生命を軽視することにほかならない。

 政府は、即刻米国と交渉し、オスプレイ配備計画を断念させるべきだ。また、普天間飛行場の辺野古移設計画を撤回し、世界で最も危険といわれる普天間基地の全面閉鎖・撤去にむけた交渉にも着手するべきだ。社民党は、オスプレイ配備と低空飛行訓練計画の中止を日米両政府に求めるとともに、全国の仲間と基地の無い平和な日本の実現に向けて全力をあげる。

以上