社会民主党
政策審議会長 濱田 健一
社会民主党は2月26日の定期全国大会で、「脱原発社会の創造」を含む総選挙政策を決定した。全国の反原発の住民投票や裁判闘争、また核燃料物質、核廃棄物の貯蔵や輸送反対の運動を取り組んでいる全国の人々と連帯し、エネルギー政策の転換と、住民意思を尊重する地方自治推進のために、一層の努力を積み重ねる予定である。
日本のエネルギー政策、原子力発電推進行政は、2000年2月22日、画期的な転換点を通過した。芦浜原発建設の白紙撤回を要請した、三重県知事と芦浜原発の計画を断念した中部電力の決断を、社会民主党は歓迎する。この決断は、わが国んも原子力発電を核とする、エネルギー行政の歴史的転換点として記憶されるであろう。
社民党は、1999年4月にまとめた調査会報告を踏まえ「脱原発社会の創造」を、より具体化したプログラムの年度内策定を目標に作業をすすめている。もんじゅのナトリウム事故をはじめ、昨秋の茨城県東海村JCO臨界事故、核燃料データの捏造発覚など、「国策」である核燃料サイクル計画の破綻を鮮明にし、原子力発電に依存しない21世紀日本のエネルギー政策を提起し、総選挙の争点の一つとするためである。
社民党は、既存の原子力施設の安全確保促進と、先の国会で成立した原子力防災法の実際を検証するために、3月23日に予定されている、福井県の原子力防災訓練を現地視察したうえで、エネルギー政策や反原発運動に取り組んでいる諸団体とともに、エネルギー政策と、原子力防災行政の問題点についての討論会を開催するなど、取り組みを強める決意である。
以上