2000年7月28日

金融再生委員長の即時辞任を要求する

社会民主党     
幹事長 渕上 貞雄

  1.  森内閣の金融再生委員長である久世公尭参議院議員が、三菱信託銀行から巨額の利益供与を受けていたことが判明した。特定の銀行から事務所・事務員の無償提供を受け、顧問料を受け取り続けていた人物が、金融再生委員長として不適格であることは論を待たない。即刻辞任を要求するものである。また、任命権者である森総理も責任を免れない。

  2.  三菱信託銀行が何の見返りもなく自民党参議院議員に対して「利益提供」を続けていたとしたら背任行為となる。しかし、銀行にとって巨額の「利益提供」を続けてきた政治家が、これまで多くの血税を注いできた銀行の不良債権処理を監督し、国際的な銀行再編の渦中にある金融行政のトップを担うというだけで、三菱信託銀行は太い情報回路を得たことになる。公平・厳正な職務の執行を期待できない。

  3.  社会民主党は、これまであっせん利得罪の法制化に努力し、この臨時国会においても法制化を強く主張してきた。久世参議院議員が、国会議員であることの地位を利用して、三菱信託銀行から、財産上の利益を供与された対価として、金融行政にかかわる情報を提供すれば、当然に処罰されなければならない。
     だからこそ、この臨時国会の場で1日も早い法制化を果たし、政財官の癒着と政治の腐敗の根を断つために、社会民主党は全力を尽くして取り組むものである。