2001年11月27日

文部科学大臣による「教育振興基本計画の策定と教育基本法のあり方についての
中央教育審議会への諮問について」に対する談話

社会民主党幹事長
福島瑞穂

一、文部科学大臣は11月26日、教育振興基本計画の策定と教育基本法のあり方について、中央教育審議会に諮問を行った。

一、社民党は、森前首相の私的諮問機関に過ぎない教育改革国民会議が教育基本法の見直し等を提言したことに対し、強く批判をしてきた。これを受けた形で文部科学相が中央教育審議会に諮問を行うことは、政治的な意図による「はじめに結論ありき」の手法であり、本末転倒も甚だしい。

一、教育基本法は「教育の憲法」であり、これを前文を含め全面的に「改正」を目論むことは、憲法体制を揺るがせ「改憲」を視野に入れた策動であり、このような「政治利用」は断じて許されるべきではない。

一、諮問は、教育の現状について「子どもたちの問題行動や不登校などの深刻な状況、社会性や規範意識の希薄化、過度の画一主義などによる個性・能力に応じた教育の軽視など、教育全般について様々な問題が生じている」としている。これまでの文部行政に対する反省もなく「教育全般についての様々な問題」を述べても過ちを繰り返すばかりでなあろう。また、部分から全体を規定し、これらを国家が押さえ込もうとすることなど全くの詭弁であり、教育基本法の精神に明確に反する。

一、諮問は。「社会の大きな変化に対応した教育」が求められているとしているが、「見直し」をかくれみのにしながら教育基本法をゆがめようとすることは断じて許されない。このようなすり替えは改憲論者の常套手段である。

一、「教育振興基本計画」の策定の諮問は、教育基本法の見直しとは別次元のものであり、セットにすることにより問題点を薄めようとする姑息な手法である。

一、今求められていることは、教育基本法、子どもの権利条約の具現化である。社民党は、「一人一人は違っているが、かけがえのない存在として平等である」という教育基本法の理念、「子どもの最善の利益」の保障という子どもの権利条約の精神を実現することに全力を挙げる。