2000年5月16日
社会民主党
幹事長 渕上貞雄
1,埼玉土曜会談合事件を巡り、談合告発を見送るよう公正取引委員会に働きかけを依頼されて、1000万円を受け取ったとして、あっせん収賄罪に問われていた中村喜四郎被告が15日の東京高等裁判所控訴審公判で、1991年12月に当時の宮沢喜一首相から「官邸内で現金300万円を受け取った」と供述した。
2,告発見送りと独禁法罰金引き上げの取引を受けて、首相官邸の中で金銭授受があったとすれば、密室の中でカネで解決しようということであり、断じて許すことはできない。また政治決着の秘密を守るために中村被告を建設大臣に指名したというのであれば、大臣という公職を私物化するものであり、言語道断である。
3,「公判中事件なのでコメントは差し控えたい」というのは無責任である。すみやかに宮沢蔵相は真相を明らかにし、自らの進退を決すべきである。
4,中村発言に政・官・財の癒着、金権・腐敗、密室・不透明といった保守的な政治の問題が浮き彫りにされている。社会民主党は、事実経過を踏まえ、宮沢蔵相の辞任を求めていくとともに、政治を私物化しカネにまみれた金権・腐敗の密室政治からの脱却をめざして、全力をあげる決意である。