2000年4月5日

森喜朗氏の首班指名について(見解)

社会民主党

1.小渕内閣の総辞職にともなって、本日首班指名が行われ、自民党森喜朗氏が内閣総理大臣に指名された。森氏の選出は、「自自公」連立樹立や小渕内閣への貢献など論功行賞の色彩が強いといわれ、相変わらずの国民不在、自民党の党利党略的な派閥人事によるものといわなければならない。また、組閣についても、早くも全閣僚の留任が取りざたされており、解散、総選挙を展望した暫定的な内閣になると考えられる。

2.森内閣は、自民党、公明党、保守党の3党連立によって構成されるものと思われる。保守党は、自由党の分裂によって結成されたものであり、「自公保」連立は、これまでの「自自公」連立と基本的な性格を同じくするものと見なければならない。しかし、連立の枠組みが変化し、新たな内閣が構成された以上、改めて国民に信を問うことが憲政の常道である。わが党は、森内閣を選挙管理内閣的性格をもつものと認識し、早期に解散、総選挙を断行するよう強く要求するものである。

3.森総理には、有珠山の噴火による住民の安全と生活確保に全力をあげるとともに、選挙法改正や雇用保険法改正、医療改革問題など民主主義や国民生活に深く関わる重要課題に直面している国会において、これまでのような強権的手法によることなく、徹底した審議の中で問題の解決にあたるよう強く求める。社会民主党は、平和や民主主義、生活安定と福祉の充実など政治の基本について森総理の姿勢を質し、総選挙勝利に向けて全力をあげて取り組むものである。