2001年9月12日

東証日経平均1万円台割れについて(談話)

社会民主党全国連合
政審会長 辻元清美

  1.  本日取引きを終了した東証の日経平均株価は、多くの犠牲者を出すことになったアメリカへの同時多発テロの影響を受ける形で、1万円の大台を割る深刻な事態を迎えることになった。
     まず、最初に、犠牲となられた方々のご冥福とご遺族へのお見舞いならびに、被害に遭われたみなさんの一刻も早い回復をお祈りしたい。
     このような事態を受けて、各国の中央銀行などの全面的な連携をはじめとする強力かつ迅速な経済および財政運営にかかわる協調した対応が求められている。

  2.  甚大な被害を受けたアメリカ経済、なかんずく、アメリカ国民が生活の安定を一刻も早く取り戻せるように、各国との協調体制の下、支援・援助を早急に行う必要がある。

  3.  国内における証券市場対策については、今回の事態の有無にかかわらず、1万円割れは早晩予測されたところであり、場当たり的な株価維持策では用をなさないことは周知のところだ。
     5%という危険水域を超えた完全失業率を持ち出すまでもなく、国民生活の不安解消に”直接的に役立つ”雇用の安定・創出に特化した補正予算の早期編成、実施に向けて議論するため、国会を直ちに開くべきである。
     その具体策(実像)が示されないまま「国民への痛み」を迫る小泉政権の姿勢に対する市場の冷厳な判断が、1万円の大台割れの主因であることを政府は認識しなければならない。

以上