1999年11月22日

入間基地所属の自衛隊機墜落事故について(談話)

 

社会民主党全国連合 
幹事長 渕上 貞雄

1、11月22日13時45分頃、自衛隊入間基地所属のT−33航空機が埼玉県狭山市の入間基地北東約2キロの河川敷に墜落した。事故の原因など詳細はまだ分かっていないが、搭乗していた2人の自衛官が死亡したとのことであり、まず亡くなったおふたりのご冥福を心よりお祈りしたい。

2、報道によれば、墜落する際に高圧線を切断し、東京都内や多摩地区、埼玉県南部の80万世帯が停電となった。地下鉄や私鉄などの一部がストップし、信号機500基以上が一時作動しなくなったほか、上井草給水場、練馬給水場など5カ所で一時給水が止まるなど、広範な影響があったとのことである。学校や民家、工場、交通の要所からはずれ、住民に犠牲者が出なかったことは、不幸中の幸いであった。

3、1998年2月にイタリア北部のカバレーゼで米軍機がロープウエーのケーブルを切断し運行中のゴンドラが墜落して観光客など20人が死亡した事故は記憶に新しい。わが党も指摘してきたが、近年、低空飛行訓練中の戦闘機の事故が多発し、基地周辺住民の不安や反対も高まっている。とくに新ガイドライン関連法の成立に前後して、「訓練」が民間の日常生活に入り込もうとしている状況も無関係とはいえず、看過できない。

4、自衛隊の装備調達に関連した不正が次々明らかとなり、国民の批判にさらされている。自衛隊はさらに国民の血税を無駄にすることがないよう、人命尊重を第一に考えながら、事故の原因を徹底的に究明し、二度とこのような事故が起こらないような対策を強く求めたい。

以上