(社会新報2021年3月3日号3面より)
同世代や若者たちの力を党に生かす
大椿ゆうこ副党首
「『社民党を残してほしい、社民党がなくなったら本当に困る』という声をこの間、多くの人からいただいた。このポジションで社民党を立て直すために活動できたらと思い、大役を引き受けた。『社民党で頑張りたい、社民党の中で活躍していきたい』という同世代や若い人たちの力を生かしながら党の活動をしていきたい。離党した人たちも、もう一度社民党に戻ってやってみたいと思うような魅力ある党にしていきたい。福島党首を先頭にその輪を全国に広げていきたい」
副党首に就任した大椿ゆうこさんは2月21日、全国代表者会議後の会見でこう抱負を述べた。
大椿さんは、1973年、岡山県高梁市生まれ。四国学院大学社会学部卒。2006年、関西学院大学に障がい学生支援コーディネーターとして就職したが、10年、有期雇用を理由に雇い止め解雇され、現職復帰を求めて闘いを続けた。16年、大阪教育合同労組委員長に就任。19年、社民党参院比例代表候補として立候補し、惜敗。20年、社民党全国連合常任幹事(労働・女性・多様性政策委員長)に就任。次期衆院選で大阪9区から党公認で立候補を予定。党大阪府連合に所属。
生きずらさの声を弱音はける社会へ
伊是名夏子常任幹事
「私は車いすに乗っていて、ヘルパーさんの力を借りながら、子ども2人を育てています。今、『自助、自助』と叫ばれ、そればかり聞いていると、助けを求めない方がいいんじゃないか、救済制度があってもその制度を使うのはわがままではないのか、といった気持ちになり、つらくなる。私のように、障がいがあり、生きずらさを抱えている人でも、弱音を吐きながら、助けを求めながら、生きていける社会を目指したい」
社民党常任幹事に就任した伊是名夏子(いぜな・なつこ)さんは、こう抱負を語った。
伊是名さんは、1982年、沖縄県生まれ。コラムニスト。神奈川県在住。東京新聞、ハフィントンポスト、琉球新報で連載中。朝日新聞2月13日、20日、27日付の朝刊でコラムを連載。骨の弱い「骨形成不全症」で電動車いすを使用。身長100cm、体重20kg。右耳が聞こえない。早稲田大学卒業、香川大学大学院修了。米国、デンマークに留学。那覇市小学校英語指導員を経て結婚。ハイリスクな妊娠、出産を乗り越え、総勢10人のヘルパーに支えられながら2人の子育てをこなす。著書に『ママは身長100㎝』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2019年)。
護憲平和・反基地の社民党守り抜く
山城博治常任幹事
「護憲・反戦・平和、人権、ジェンダー平等の社民党が消えてはならない。議員数が多い少ないに関係なしに、中央にしっかりとした機軸と方針を持ち、護憲平和と人権を何より大事にする政党が存在しなければならない。十数パーセントの人が離党したといえども、大局として社民党員が残り、結集するということで安堵(あんど)している。任じられた役目を全うしていきたい」
常任幹事に就任した山城博治(やましろ・ひろじ)さんはこう決意を表明した。
1952年、沖縄県具志川市(現うるま市)生まれ。平和運動家。沖縄平和運動センター議長(現職)。法政大学社会学部卒業。82年、沖縄県庁に入る。2004年から沖縄平和運動センター事務局長、その後、議長に就く。辺野古新基地建設反対運動など、沖縄の大衆運動の先頭で闘う。15年から16年にかけ、辺野古での抗議活動で逮捕、起訴。勾留期間は5ヵ月に及び、不当判決を受けたが、不屈に闘い続けている。10年、参院選沖縄選挙区に無所属(社民党、沖縄社会大衆党推薦)で立候補し惜敗。13年の参院選社民党比例代表で出馬し、党内2位の個人得票を集めたが、惜敗。