社会新報

【2月8日の福島党首会見】広島G7前に同性婚とLGBT差別禁止の法制度を~在職25年議員表彰で女性の表彰者が少なすぎる現実を変えたい

2月8日の参議院本会議で25年間の永年在職議員表彰を受けて謝辞を述べる福島党首。上は尾辻参議院議長。

 

(社会新報2月22日号2面より)

 

 社民党の福島みずほ党首が2月8日、参院議員会館で定例記者会見を行なった。

同性婚をめぐる差別発言で更迭された荒井勝喜元首相秘書官の問題について、「LGBTQに対する、とんでもない差別発言だ。本当にひどい」と厳しく批判し、「今国会でまさにLGBT差別禁止法を成立させるべく、たくさんの人と力を合わせたい。同性婚の法律も実現したい」と訴えた。

この問題に関する岸田首相の姿勢について「総理は多様性を認める包括的な社会をつくるのが政府の立場だと語っている。そうであるならば、選択的夫婦別姓も同性婚も認めるべきだ。総理は実際には選択的夫婦別姓や同性婚に反対して止めている。許されない」と厳しく指摘した。そして福島党首は「同性婚を認めることが、この社会の中からLGBTQに対する差別偏見をなくすことにつながると確信している」と強調した。一昨年、自民党内の異論により国会提出に至らなかった「LGBT理解増進法案」について自民党などが再び取り組みつつあることに対しては、「理解増進が一番必要なのは自民党だ」と批判し、今求められるのは「理解増進」ではなく差別禁止の法制度であると強調した。

その上で、5月に広島で開催されるG7サミット(主要国首脳会議)に関して、「G7各国の中で同性婚とLGBT差別禁止の法制度を持っていないのは日本政府だけ。だからこそ、多様性のある社会を認めると総理が言うのであれば広島サミットの前に同性婚とLGBT差別禁止の法制を今国会で成立させるべきだ」と力を込めて訴えた。

次に、8日の参院本会議で党首自身が永年25年在職で議員表彰を受けた件について述べた。衆参両院の女性表彰者をみると、福島党首の表彰は、野党に長く在籍した議員では女性として憲政史上初の衆院議長に就いた土井たか子元日本社会党委員長(1994年表彰)以来のこと。

「とてもうれしかった。謝辞で『憲法を活(い)かしてこれからも頑張る、憲法尊重擁護義務を持つ国会の一員としてまい進する所存である』と訴えた」と語った。

「これまでに参院で81人が表彰を受け、このうち女性は6人。私は7人目。93%が男性で、7%が女性。衆院は451人中、女性は6人が受けた。99%が男性で、1.3%が女性。女性が本当に少なすぎる」と指摘し、「女性が25年以上、国会議員を続けることが、困難であったということ。これを変えたい。女性がさまざまな意思決定の場にもっと進出すれば、政策の優先順位が変わる」と訴えた。

 

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