『月刊社会民主』12月号が11月29日に発売されます。
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特集は「日中友好はアジアの安全保障」。日中友好運動は、アジアで重要な安全保障の礎(いしずえ)となってきた。中国とは一衣帯水の隣国として、正常な友好関係を取り戻すことが、アジア全体の平和と安定に寄与する。
国交正常化に踏み出した日中共同声明から52年、アジア侵略を謝罪した村山首相談話から29年が経った。近年、懸案の課題や新型コロナウイルス感染症の影響で、友好交流は冬の時代を迎えていた。しかし、昨秋以来、やっと日中間の雪解けの兆しがみえつつある。社民党が今年1月に、経団連が2月に、日中友好議員連盟も8月に、それぞれ久しぶりに訪中団を派遣している。本稿にある村山首相談話の会も訪中した。
中国は14億人もの人口を擁し、日本の4倍の経済規模を持つ巨人だ。日本にとって中国は最大の貿易相手国で、2位の米国を引き離す。食料自給率37%の日本の「食料安保」は中国なくしては成り立たない。日中双方向の人的往来と経済協力が望まれるが、日本の「経済安保法」が足かせとなっている。米国による意図的な「台湾有事」の喧伝(けんでん)に流されてならず、日中友好の絆を固く結び続けなければならない。