社会新報

福島党首が広島で有田候補と第一声「核兵器禁止条約の批准を」

 社民党の福島みずほ党首は衆院選が公示された10月19日、広島市内で広島1区から党公認で出馬した有田ゆうこ候補と共に力強く第一声を上げた。党首は「生存のための政権交代」を訴えるとともに、戦争被爆地・広島から、今年1月に発効した核兵器禁止条約への日本の批准を求めた。
 福島党首は「なぜ第一声が広島なのか。平和の政党としての社民党が、広島から平和の声を本当に発信したいと思ったからだ。ここ広島で核兵器禁止、核廃絶を願いたい。唯一の戦争被爆国である日本は核兵器禁止条約を批准すべきだ」と訴えた。
 福島党首は、前日の日本記者クラブ主催の党首討論会に触れて、「私は、広島選出の岸田首相に対して、日本は核兵器禁止条約を批准すべきではないかと質問した。しかし首相の答弁は、核抑止論に立ち、核兵器廃絶に背を向けるものだった」と岸田文雄首相の姿勢を厳しく批判した。
 そして福島党首は、「深刻な気候危機を乗り越えていくために、政治を変えなければならない。脱炭素で、核兵器のない、原発のない未来をつくるために、今、衆院選で頑張り合おう」と、党への支持と選挙戦での奮起を促した。
 また党首は憲法問題に言及し、「憲法9条の改悪を絶対に許さない。自民党も首相自身も、憲法9条改悪に前のめりだ。これを止めるため、国会で踏ん張っていこう」と訴えた。
 さらに、自民党の「政治とカネ」問題にも触れ、河井案里元参院議員の選挙買収事件で自民党本部から流れた1・5億円の使途について徹底解明を求めた。
 続いて、有田ゆうこ候補が第一声を上げた。衆院選に立候補した理由について有田候補は、「被爆地・広島の選出でありながら、核兵器の完全廃絶を国会で主張しない国会議員に強い憤りを持つからだ」と述べた。

 

広島平和公園の慰霊碑に献花する福島党首と有田候補(10月19日)