(社会新報2022年6月22日号2面より)
社民党副党首の新垣邦男衆院議員(会派=立憲民主党・無所属)は6月3日の衆院安全保障委員会で、外務・防衛両省に対して、PFOSやPFOAなどの有機フッ素化合物群PFASの問題をただした。
新垣議員は、沖縄の米軍基地周辺のPFOS検出をめぐり、民間団体が6市町村7地域の数百人を対象に血中濃度測定を実施する動きが進んでいることに関し、「民間団体に任せるのではなく、国の責任として早急に実施すべき」と強く求めた。これに対して防衛省は曖昧な答弁に終始した。
そして新垣議員は2016年以降、PFOS事案で米軍基地内への立ち入りが認められた件数は何件あるかをただした。これに対して同省は2020年4月の普天間飛行場泡消火剤漏出事故の事例を答弁した。
これについて、新垣議員は「たった1件ですね」と驚きの声を上げ、「日米地位協定の環境補足協定では事実上、米側から通知がないと調査できない。非常に不公平だ」と強調した。しかし、本来、環境補足協定では一方の要請により、日米合同委員会で協議することになっている点を指摘した。小田原潔外務副大臣は、米側から通報がなくても、日本側は米側に立ち入り調査申請を行なうことが可能であると認めた。
↑新垣副党首(3日、衆院)。
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