(社会新報2021年10月6日号2面より)
社民党の福島みずほ党首は9月29日、参院議員会館で記者会見を行ない、同日に新しく選出された自民党の岸田文雄総裁について、「何も変わらない、変わろうとしない自民党を象徴する『変わらん総裁』だ」として、あらためて政権交代の必要性を強く訴えた。
福島党首は冒頭、菅首相が28日の記者会見で、コロナ対策に関して、「明かりは日々輝きを増している」と発言したことを「心底驚いた。どこを見てそのように言えるのか分からない」と指摘。「菅内閣は1年余り続いたが、現実を一切顧みない内閣だった。仕事や事業に不安を感じたり、コロナに感染しても自宅療養を強いられている人々の悲しみ、苦しみを分かろうとしなかった」と批判した。
また福島党首は、「そうした国民への共感力が全くないのが、自民党政治だ。岸田新政権になっても、そうした政治は続く。安倍・菅政権の継承でしかない」と断言。「岸田新総裁は、森友・加計疑惑、桜を見る会の会計不正、さらには広島の1億5000万円の不明金問題などを踏み込んで解明しようとしていない。地元なのに、1億5000万円問題は当初、『安倍元首相が説明すべきだ』と述べながら、すぐ撤回した」と、露骨な安倍政権時代の疑惑放置の姿勢を指摘した。
さらに福島党首は、岸田新総裁について「総裁選では沖縄の辺野古新基地を『進める』と述べており、選択的夫婦別姓や同性婚、ジェンダー平等も消極的な姿勢だった。命を大切にしない今までの自民党と何も変わらないし、何の期待も持てない」と述べながら、「来るべき総選挙では自民党の自民党による、自民党のための政治を変えるために、国民の生存を賭けて政権交代を実現しよう」と呼びかけた。
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