社会新報

【護憲大会】「 南海トラフ地震と伊方原発」をテーマに岡村眞さんが講演

講演する岡村眞教授。

 

 護憲大会2日目の11月13日、「近づく南海トラフの巨大地震と内陸直下型地震」をテーマに高知大学防災推進センター客員教授の岡村眞さんが講演した。

 岡村教授は、「地震自体は災害ではなく、自然現象である」と強調した。その理由として、「地震でいくら揺れても、畑で農作業をしていれば全く怖くはない。災害は起きない。高い建物をつくるから、倒壊して災害になる。つまり災害をつくっているのは人だ」と語った。そして「準備さえすれば災害を防ぐことができる」と述べた。

 続いて岡村教授は、南海トラフ沿いの巨大地震の歴史を概観。1498年の明応地震、1605年の慶長地震、1707年の宝永地震、1854年の安政地震、1946年の昭和地震と、100年〜140年の周期で巨大地震が発生していることを説明した。

 その上で、「南海トラフ地震は近い将来に必ず発生する。世界で最も長い歴史記録を持ち、最も規則的に地震が発生してきた。次の巨大地震は2025年から35年ごろの発生を考える研究者が多い」と指摘した。

 南海トラフを走る中央構造線活断層帯の近距離にある四国電力の伊方原発についても、「最も危険であり、稼働中の伊方原発3号機は一刻も早く停止し、廃炉・撤去しなければならない」と訴えた。