社会新報

【福島党首が寄稿】日中関係の改善を促進へ~友好議員連盟が5年ぶりに訪中

 

趙楽際・全人代常務委員長(右)と福島党首(8月29日、北京市の人民大会堂)

中国共産党中央対外連絡部の劉建超部長(前列右から6人目)と日本の日中友好議連一行。前列左から4人目が福島党首。(8月27日、北京市)

 

社会民主党党首   福島みずほ

 8月27日、28日、29日の3日間、日中友好議員連盟が訪中した。同連盟としては、なんと5年ぶりの訪中である。二階俊博会長を先頭に、与野党合わせて10人の議員の訪中であった。私もその一人である。
 これに先立つ1月18日から20日までの3日間も、私は社民党としての訪中を行なっている。中国での序列4位といわれる王滬寧さんと会見し、意見を交換した。社民党として盧溝橋博物館で不戦の誓いを述べたことは大変良かった。戦争の準備ではなく、平和の構築と平和外交こそ大事であるという社民党の立場を示すことができた。
 今回の日中友好議員連盟の訪中も、超党派の議員連盟として大きな意義があったと考える。習近平国家主席との面会は実現できなかったが、序列3位といわれる趙楽際全国人民代表大会常務委員会委員長と面会し、意見交換ができた。劉建超中央対外連絡部部長とも意見交換ができた。また、王毅外交部長、楊万明中国人民対外友好協会会長ともそれぞれ会見し、意見交換をした。
 中国軍機による領空侵犯が発生した直後であり、これに対して二階会長が遺憾の意を表明、再発防止を強く求めた。趙委員長からは、日本の領空を侵犯する意図はない、当局間で適切に処置がなされることを期待する旨の発言があった。
 また、水産物や牛肉といった日本産食品の輸入規制の問題についても取り上げられた。日本人へのビザ免除の問題も取り上げられた。これは1月の社民党の訪中でもテーマとなっていたことである。趙委員長は、日本の各界の要望については留意し、重視している旨を述べた上で、双方向の人的往来と経済協力を推進する用意がある旨の発言があった。
 与野党問わず、政党間・議会間交流、そして、経済、文化交流がもっともっと活発化し、日中友好が進展する一歩になったと確信する。