社会新報

格差社会からの脱却-新ポスターと選挙公約を発表-

(社会新報2021年10月20日号2面より)

 

社民党の福島みずほ党首は衆院解散の前日である13日、参院議員会館で記者会見し、党の選挙公約と選挙用ポスター2種類、選挙チラシを発表するとともに、今回の総選挙について「国民の命と暮らし、人権を守る勢力と、守らない勢力の闘いだ」と述べ、「小選挙区(比例重複)9人、比例単独6人の合計15人全員の当選を目指し、政権交代を実現する」との決意を表明した。

冒頭、福島党首は、①いのちを救え!緊急対策②格差・貧困の解消③環境との共生④ジェンダー平等と多様性社会の実現⑤平和外交で日本とアジアの平和を実現  の5項目からなる「生存のための政権交代」と題した総選挙公約を発表。

また公約を解説しながら、「すでに発表した、社民党の『重点政策』をベースにしている。岸田文雄首相は『新自由主義は弊害があった』と述べながら、その転換については全く触れていない。社民党は公約で示したように、新自由主義から社会民主主義への転換を訴えていく」として、岸田内閣との対決姿勢を鮮明にした。

さらに岸田首相が消費税率を当面10%に維持する意向を示しながら「消費税は福祉のため」と発言したことに対し、「社民党は公約で3年間消費税ゼロを掲げたが、岸田首相の発言は国民をミスリードする発言だ」と批判。「30年間で7回も法人税を下げた分を、消費税からまかなう構造になっている」と指摘しながら、併せて所得税の累進課税再適用、膨れ上がる大企業の内部留保への課税、金融所得への課税を柱とした不公平税制の是正を打ち出した。

続いて、同席した服部良一幹事長が、今回選挙協力を進めている立憲民主党の政策の違いについて記者団から質問されたのに対し、「枝野幸男代表は『台湾有事での日米同盟強化』などと発言しているが、平和憲法を持つ日本の役割は、米中両国の間に入って外交による問題解決を図ることだ」と指摘。

さらに、核兵器禁止条約の批准に消極的で沖縄・南西諸島の軍事化にも反対しない同党の政策についても疑問を投げかけた。

 

↑会見する福島党首。
 
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