社会新報

【5月15日の福島党首会見】全ての裏金議員は政倫審でしっかり説明を~政府と自治体の対等関係を壊す地方自治法改正案に反対

 

 社民党の福島みずほ党首は5月15日、参院議員会館で会見を行ない、自民党の裏金問題や国会の動きなどについて語った。

 政倫審(政治倫理審査会)での裏金問題の追及について福島党首は、「衆院で44人、参院で29人の出席を要求している。自民党の『裏金議員』たちはしっかり説明をすべきだ」と促した。自公が協議していた政治資金規正法改正案で、両党での提出を断念したことについては、「自民党案が全く駄目だということではないか」と指摘。「自民党案は(現行20万円超の)政治資金パーティー券の公開基準額を10万円超に引き下げるとするが、ポイントが違う。企業団体献金や政治資金パーティーを禁止しなければ、政治とカネの問題は解決しない」と切り捨てた。

 また、共同親権のための民法改正について、「参院の法務委員会で議論になっている。共同親権一般はあってもよいと思うが、しかし、この法案は欠陥法案だ」と問題視した。「法案では、非同意強制共同親権を裁判所が決められるとしているが、無理やりに共同親権にすれば、重要事項の決定権を両方が持つわけだから決められないという状況になる。例えば、母親、あるいは父親が再婚をした場合も、再婚相手が子どもを養子縁組みする際、共同親権者が反対したら、家庭裁判所に行って延々争わなくてはいけない」と懸念した。

 その上で、地方自治法の改正法案と育成就労改正法案について、いずれも「改悪」であると批判した。「政府が地方自治体に指示できるようにすることは、政府と自治体が対等であることを壊す。納税や社会保障の支払いなどの義務を怠った場合に永住権を取り消すとする育成就労改正法案は、お金がなくて払えないとか、いろいろな事情があるのに問題だ」と反対理由を述べた。