社会新報

【5月22日の福島党首会見】定額減税額の給与明細記載義務化は有害無益な自民党のPR作戦と厳しく批判

 

 社民党の福島みずほ党首は、5月22日、参院議員会館で会見を行ない、給与明細への減税分明記の義務付けや自民党議員の失言などについて語った。

 政府が6月から実施する定額減税で給与明細に所得税の減税額を明記することを企業に義務付けることについて、福島党首は「給与明細を書き換えないといけないなど、大変な事務負担だ」と批判。「なぜ、減税分だけ明記するのか。増税分や社会保険料の増額分も給与明細に明記するのか。有害無益な自民党政権のPR作戦にすぎない」として、解散総選挙に向けた岸田政権の我田引水の思惑を看破した。 

 上川陽子外務大臣が、静岡県知事選での女性支持者を集めた集会で「産まずして何が女性か」と発言したことについて、福島党首は「差別的だ」と苦言を呈した。「『私たちの静岡県知事をうもう』との趣旨で発言したとのことだが、それでも看過できない。『女は結婚して子どもを産んでこそ一人前』という考え方に女性たちは非常に苦労してきた。上川外相は次の首相候補とも言われるが、このような感覚では全く駄目だ」。

 自民党の片山さつき政調会長代理が支持者との会合で、「(裏金問題は)森喜朗元総理から『政界には前からあった慣行だ』と言われた」と発言したことについても、福島党首は問題視。「片山さんは政倫審(政治倫理審査会)の委員だ。その片山さんがこのような発言をすることは問題ではないか」と批判した。

 育成就労制度の関連法案で、在日外国人が税金や社会保険料を払わなかった場合に永住権を取り消すとすることに、福島党首は「在日外国人の税金等の不払いが深刻との立法事実がないし、永住権のはく奪は比例原則から言って処分として重すぎる。自民党の裏金議員たちは自分に甘く、他人に厳しい」として、国会で追及する構えを見せた。