社会新報

【11月20日の福島党首会見】「103万円の壁」上限上げに賛成、上げ幅については検討必要~選択的夫婦別姓の着実な実現を

 

 社民党の福島みずほ党首は11月20日、参院議院会館で会見を行ない、「103万円の壁」や選択的夫婦別姓などについて語った。

 福島党首は会見冒頭、この日が、暴力や自死などで亡くなったトランスジェンダーの人たちを悼む「トランスジェンダー追悼の日」であることに触れた。同時に11月13日に亡くなった詩人の谷川俊太郎さんにも、哀悼の意を表明した。

 また、給与所得控除と基礎控除を足した103万円から所得税の課税対象となる、いわゆる「103万円の壁」について、「社民党としては上限を上げることには賛成。ただ上げ幅については引き続き党内で議論している」と述べた上で、「最低賃金を増やしても雇用調整しなければいけなくなるので、『103万円の壁』の上限は上げなくてはならない」としつつ、「学業そっちのけで アルバイトをしないと生活ができない現状こそ変えなければならない」と述べ、学生たちやその家族の生活の向上のため、すみやかな国公立大学の無償化、私立大学の学費半額負担と中長期的な無償化こそ必要だと強調した。

 法律の知識のない学生たちが劣悪な労働条件や環境の、いわゆるブラックバイトに苦しめられていることに触れ、「非正規雇用議員連名で作成したワークルール教育法案を国会に提出したい」と意気込んだ。

 選択的夫婦別姓の実現については、「1996年に政府が答申を出してから、もう30年以上経っている」として、議論は尽くされたと強調。「政府与党の中でも公明党は早くから選択的夫婦別姓に賛成していた。自民党の中の少数が反対しているだけではないのか。自民党も党議拘束を外すべきだ」と強調した。

 外交と平和の政策については、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞受賞に関連して、「日本は核兵器禁止条約を批准すべきだ」と訴えた。