【談話】衆議院の解散にあたって ー市民と野党の全力の共闘で「生存のための政権交代」をー
2021年10月14日
社会民主党幹事長 服部良一
本日午後、岸田内閣は衆議院を解散した。10月4日の首相指名選挙で第100代内閣総理大臣に就任した岸田文雄新総理は、野党による予算委員会開催の要求を拒否し、本格的な国会論戦を避けたまま解散に踏み切った。甘利明幹事長や小渕優子組織運動本部長といった自民党新執行部の政治とカネをめぐる疑惑が再燃する前に、また、国会論戦で新型コロナ対策の失敗を追及される前に総選挙に持ち込んでしまおうという意図がありありである。まさに「ボロ隠し解散」である。岸田氏のアピールポイントである「聞く耳」についても、その真贋を見定める機会さえなく、極めて残念である。
岸田氏は総裁選中「新自由主義からの転換」を旗印に、「新しい日本型資本主義」「分配なくして成長なし」「令和版所得倍増」を打ち出したが、総理大臣就任後はこれらの主張は後退、国会答弁では「成長なくして分配なし」という旧来の考えに回帰していった。実現を望む世論が多数となっている選択的夫婦別姓や同性婚の法制化についても、総裁選期間中よりも大きく後退した。更には自民党公約にて、軍事費をGDPの2%以上に増額、敵基地攻撃能力・憲法9条改悪まで踏み込んだ。モリ・カケ・桜・河井問題への「説明する政治」からも逃げている。
2020年以来の新型コロナウイルスパンデミックとそれに対する政府の無策により、多くの人々が経済的に、精神的に疲弊している。多くの労働者が雇止め・解雇に遭い、特に女性の自殺率も急増した。コロナ対策の”標的”にされた居酒屋をはじめ、個人商店や小規模事業主は事業を継続できるか否かの瀬戸際に立たされている。新自由主義改革の中で保健所や病院、エッセンシャルワーカーや公務員が削減され続けたことが「医療崩壊」につながった。新自由主義路線の破綻である。
第49回衆議院議員総選挙が10月19日公示、31日投開票の日程で行われる。自民党は変わらない、変えられないのは明らかだ。安倍・菅政権の焼き直しである岸田政権と厳しく対決していこう。先月8日に市民連合と社会民主党・立憲民主党・日本共産党・れいわ新選組との間で政策協定を交わし、小選挙区での候補者一本化に向けた調整が本格化した。本日までに289の小選挙区のうち約220選挙区で野党統一候補予定者を誕生されることができた。市民と野党の共闘で「生存のための政権交代」を実現しよう。
必勝選挙区で勝利し、「比例は社民党」の声を広げに広げ、必ずや社民党の新生を実現する決意である。
以上