声明・談話

【談話】大阪高裁判決を確定し、旧優生保護法被害問題の全面解決を求める

2023年3月31日
社会民主党幹事長 服部良一

 旧優生保護法(1948~1996年)下で不妊手術や人工妊娠中絶を強制された被害について、現在、全国34人の当事者らが国に対してその責任を問い賠償請求訴訟を起こしている。
 昨年の2高裁(2/2大阪高裁、3/11東京高裁)に続き、今年に入ってから3地裁判決(1/23熊本、2/24静岡、3/6仙台)および2高裁(3/16札幌高裁、3/23大阪高裁)は、いずれも旧法の違憲性、国による加害行為、被害者の重大性を明確に指摘し、国の損害賠償責任を認めた。
 特に、直近の大阪高裁判決は、「不良な子孫の出生防止」という目的が、「極めて非人道的あって、個人の尊重を基本原理とする日本国憲法の理念に反することは明らか」「個人の尊厳を著しく侵害する」と旧法を違憲であると断じ、国会議員の立法行為について違法とした。さらに、国が主張する民法の「除斥期間」(不法行為から20年で賠償請求権が消滅)の適用については、「そもそも個人の尊厳を基本原理とする日本国憲法が容認していない」とし、国が「除斥期間」を楯に違憲を認めず、その責任を否定していることによって「被害者の権利行使を著しく困難とする状況」が「解消していない」と国の姿勢を問題視した。また、優生条項が憲法違反であることを、国が認めるか、最高裁判決が確定するか、「いずれか早い時期から6カ月を経過するまでの間は、除斥期間の経過による効果は発生しない」と踏み込んだ判断をした。これまでの勝訴判決の中で最も原告の立場に立ち、被害者すべてに波及する画期的な内容である。
社民党は、国に対して、速やかに旧法が違憲であることを認めることを強く求める。その上で、被害者に対する国の謝罪、救済、調査・検証、反省など全面解決に向けた行動をとるよう強く要請する。2018年に関連の国賠訴訟が始まってから5人の原告がお亡くなりになった。原告、被害者らは高齢化しており、一刻の猶予もならない。
 福島みずほ党首は、2004年に旧法の被害について国の責任と補償を求める質問を国会で初めて行い、被害者から聞き取りをするなどの取り組みを重ねてきた。また、「優生保護法下における強制不妊手術について考える議員連盟」の事務局長として、被害者に一時金を支給する法律の成立(2019年)に尽力してきた。強制不妊手術等の実務は都道府県が行ってきたことから各都道府県による記録の確認、被害者への周知、検証、反省などが不可欠である。
 社民党は、国会、自治体議会で同問題の全面解決に向けて尽力する。さらに優生思想を問い、その根絶に取り組み、共生社会をつくっていく。  (以上)