社会新報

オスプレイが立川に飛来へ~懸念の払拭へ十分な説明を--国立市議有志と福島党首が防衛省要請

オスプレイ問題で防衛省に申し入れる国立市議有志(向かい側)と福島党首。手前が同省職員(1月16日、同省)。

 

(社会新報1月25日号2面より)

 

 陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県木更津市)に暫定配備中の輸送機オスプレイV‐22が1月末以降、東京・立川市の立川飛行場に飛来し訓練する計画について、飛行経路下にある国立市の市議有志7人が社民党の福島みずほ党首と共に、1月16日、防衛省を訪ね、オスプレイの危険性を訴え、住民説明会の開催などを求めた。
 要請では、①立川飛行場への飛来の際は毎回、日時、機数、訓練内容を事前通告すること②経験飛行訓練、災害対応訓練以外の訓練を行なわないこと③住民説明会の開催ーーなど9項目を求めた。
 これに対して、防衛省側は「説明会は前例がない」などと述べた。
 昨年11月初旬、防衛省北関東防衛局は立川飛行場周辺8市(立川・国立・日野・昭島・国分寺・小平・東大和・武蔵村山)を回って、1月からのオスプレイV‐22が1月末以降、立川飛行場に飛来し訓練すると通告した。
 国立市議会は昨年12月21日、この問題を重視し、十分な説明を防衛省に求める陳情を、賛同署名931筆と共に、社民党の藤田貴裕市議や立憲民主党、日本共産党の市議らの賛成で採択した。陳情では、「人口の密集した多摩地域での事故は想像するのも恐ろしい」と懸念を表明し、飛来する機数や回数、期間、訓練内容などの事前通知が約束されていないと指摘。十分な説明責任を果たすよう求めている。同日、同市議会は無所属市議や藤田市議、共産党市議ら5人が提出した、「市民の懸念が払拭(ふっしょく)される」よう十分な説明を求める意見書を可決し、市長名で政府に意見書を送付した。
 1月15日には、国立市内で市民団体「オスプレイ飛来に反対するくにたち市民の会」が、防衛ジャーナリストの半田滋さんを講師に招き、オスプレイの危険性に関する講演会と陳情報告集会を開き、78人が参加した。半田さんは、オスプレイを購入している国が米国と日本だけであることを指摘。クラッチの致命的な不具合があり、これまでに墜落事故で51人が死亡しているとして、日本の空にオスプレイが54機も飛ぶことの危険性を強調した。

 

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