社民党の福島みずほ党首は10月4日、参院議員会館での会見で、岸田内閣の2年間の評価や沖縄辺野古の新基地などについて語った。
福島党首は冒頭、この日行なわれた社民党全国幹事会について報告し、「この秋、全国キャラバンで各地を駆け回る」と宣言。衆院解散・総選挙に向けた活動に意気込みを見せた。また、社民党の支持層の裾野を広げるためとして、「社民党の政策に意見を寄せるサポーター会員を1万人募集する」との方針を明らかにした。
岸田文雄首相が今月4日に就任から2年目を迎えたことについて、福島党首は、「安倍内閣もひどいものだったが、その10倍、100倍ひどいのが岸田内閣」と批判。「何にも考えずフラフラと戦争への道、格差拡大への道、人権を守らない道を突き進んでいる。岸田総理は国民の生活にもジェンダー平等にも関心がない」と切り捨てた上で「人権を守る政党は社民党だ」と訴えた。また、岸田政権が「減税」を匂わせていることについて、「インボイス制度は消費税増税につながるし、退職金や通勤手当に関する課税も検討されている」として「大増税隠しのうその減税」と指摘した。
沖縄県の玉城デニー知事が辺野古の新基地の設計変更申請を承認しなかったことについて、福島党首は、「沖縄の民意を尊重し、政府は(知事に代わり国交大臣が承認する)代執行裁判をすべきではない」と強調した。
関西在住の水俣病の被害者ら128人が賠償を求めている裁判で、先月27日、被害者側が大阪地裁で全面勝訴したことについて福島党首は、「水俣病が公式確認されたのは、1956年だ。それから67年も経って、まだ解決していないということが明らかになった。国は控訴するべきではない。2009年の救済法の不備を見直し、水俣病被害者の根本的な救済をすべきだ」と強く訴えた。