社民党の福島みずほ党首は1月30日、参院議員会館で会見を行ない、同日に行なわれた岸田首相の施政方針演説に対し「国民の感覚からかけ離れている」と厳しく批判した。
福島党首は岸田首相の施政方針演説を「きれいごと、他人事、楽観的過ぎ」と評した。「岸田首相は、『新しい資本主義を実現し日本を大きく動かしていく』と言うが、賃上げがあっても、実質賃金は下がり続けている。税金の負担増、社会保障の切り捨てと負担増、教育費の高騰、いろいろな生活必需品の高騰などなどなの、多くの皆さんの生活実感と、全くかけ離れているのではないか」(福島党首)。
また、福島党首は「(安倍派の)萩生田さん、世耕さん、西村さん、松野さんを調査するのか。首相がやるのか。やれないなら第三者機関に調査させるべきだ」と求めた。
岸田首相が憲法改正について言及したことについては「総理は政治と金の問題の決着をつけない、実態調査すらしないような人たちに憲法改正をする資格はない」と切り捨てた。
上川陽子外相の「日本が平和国家として築いた国際社会からの信頼や期待が非常に高いと実感している」との演説についても、福島党首は「軍拡についてはどうなのか」と疑問を呈した。
その上川外相に対し、麻生太郎自民党副総裁が「美しい方ではない」と発言したことが物議を醸しているが、福島党首は「明確にセクシュアルハラスメントで、一般企業ならアウト」と断じた。
中東情勢では、一部の職員がハマスの攻撃に参加した疑惑があるとして、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)への支援を外務省が停止したことについて、福島党首は「いま必要なことは停戦であり、飢餓に苦しんでいる人たちへの支援だ」として問題視した。