【談話】2026年度政府予算案の可決・成立について
2026年4月8日
社会民主党全国連合 幹事長 服部良一
2026年度の政府予算案が、4月7日の参議院本会議で可決され、成立した。衆議院では、わずか2週間余りの審議で3月13日に可決され、参議院に送付されていたが、参議院では3月16日の審議入りから3週間余りでの採決となった。だが、例年は衆参のそれぞれで1か月程度の時間をかけて慎重に審議されるところであり、十分な審議時間が確保されたとは言えない中での予算案の採決であり、大変遺憾であると言わざるを得ない。
防衛費は、9兆353億円(米軍再編経費等を含む)となっており、初めて9兆円の大台に達した。防衛特別所得税の付加も盛り込んだ、まさに「軍拡予算」である。単年度で使い切れないほどの防衛費を年度当初に積み上げ、事実上、翌年度に繰り越すということが近年、常態化している。2023年度以降続いている防衛費目的の建設国債発行も、軍事目的の国債を出さないというこれまでの財政の原則に反するもので、断じて容認できない。
野党側は、防衛特別所得税の凍結や、中東情勢による物価高への対策等を盛り込んだ修正案を参議院に提出した。防衛特別所得税は、本来は「凍結」ではなく「廃止」すべきものではあるが、大局的な観点に立ち、社民党も野党側の修正案に賛成した。だが、これも十分な議論ができないまま、採決に持ち込まれてしまった。衆議院に続き、参議院でも多数決で押し切った与党側の姿勢は、極めて問題である。
高市政権が掲げる「責任ある積極財政」は、政府債務残高における対GDP比を抑えこめば良いという考え方である。だが、それには「PB(プライマリー・バランス)均衡の上で、経済成長率(g)が政府債務利子率(r)を上回る」ことが必要である。中東情勢に端を発するインフレ懸念により金利上昇圧力がかかるとともに、経常収支の悪化によりわが国財政への信用が揺らいでいる現状を見ると、g>rの条件が中長期的に満たされるとは言い切れない。「責任ある積極財政」は極めて危ない橋である。
一方で、PBの黒字化が図られた点、研究開発税制や賃上げ促進税制にメリハリをつけた点などは一定程度評価できる。だが、これまでの法人減税に期待された効果が出なかったことを、与党税調ですら2年連続で認めており、法人税率の引き上げも提案しているにもかかわらず、結局税率は変わっていない。これはひとえに政府・与党の怠慢ではないか。ガソリン暫定税率の廃止にしても、代替財源が見つけられていないままである。
高額療養費の自己負担限度額の引き上げや、安倍政権下で行われた生活保護費引き下げを巡る対応は極めて問題であり、人々の生活を切り捨てる2026年度予算である。社民党は、予算の成立後も、引き続きその問題点を厳しく追及し、軍拡反対・生活第一の政治の実現に向け、全力で取り組んでいく決意である。