(社会新報2022年3月23日号2面より)
社民党全国連合は9日、参院議員会館で常任幹事会を開き、次期参院選の比例代表に新人で新社会党青年女性委員会代表のおかざき彩子さん(42歳)を推薦で擁立することを決定した。
おかざきさんは1980年、兵庫県明石市生まれ。神戸市外国語大学外国語学部卒業。2009年から新社会党兵庫県本部に勤務。総務・財政を担当し、青年運動や女性運動に関わり、21年から兵庫県本部書記次長を務めている。ロストジェネレーション世代で、政治信条として「おんなシングル、それでも生きられる社会を」と訴えている。
同日、福島党首の定例記者会見とおかざき予定候補の出馬表明の会見が行なわれた。
会見で福島党首は、第一にロシア軍がウクライナのチェルノブイリ原発などを占拠したことに触れて、「原発を保有することのリスクの高さがこの戦争で明らかになった。核兵器廃絶と原発廃止を求める。核と人類は共存できない」と強調した。
防弾チョッキ供与反対
党首は第二に、政府が4日、ウクライナに自衛隊保有の防弾チョッキなどの防衛装備品供与を決めたことに関し、「社民党の立場は反対である」と表明した。党首は「防弾チョッキは攻撃的なものではないが、戦闘状態で使用するものだ。日本政府の支援は非軍事の生活支援物資などに限定すべきだ」と釘を刺した。
福島党首は「憲法改悪の危機にあり、新自由主義がここまで命を粗末にしてきた。今こそ、手をつなぎ、仲間を増やしたい。出馬を決意したおかざき彩子さんに心から感謝したい」と熱いエールを送った。
新社会党の岡﨑宏美委員長があいさつし、1994年に成立した衆院小選挙区制導入を含む政治改革関連法に反対した岡﨑衆院議員ら日本社会党国会議員5人を中心に96年の新社会党結成に至った経緯とその後の歩みを説明。その上で岡﨑委員長は、社民党から昨年2月に参院選の比例代表で一緒に戦うことを前提に同年の衆院選を戦おうと呼びかけがあったことに謝意を述べ、「憲法をしっかりと生かす立場の国会議員を一人でも二人でも増やしていきたい。立憲民主党と共産党だけではなく、野党の第三極をつくる必要がある。本当に力のある野党共闘をなしとげようとすれば、その間に挟まっている多くの幅広い人たちも含んでいかなければならない」と語った。
シングル女性に安心を
最後に、比例代表予定候補のおかざき彩子さんが決意を述べた。彩子さんは、岡﨑宏美委員長の二女で、引きこもり歴8年のシングル女性。「就職活動の困難さなどもあり、引きこもりとなった。日本の社会では女性の人生が決められているようで選択肢が少ないと痛感。独身の女性が一人で安心して生きていける社会にしたい」と語った。そして、「9条改憲とファシズムの足音が聞こえてきそうな状況。その対極で奮闘する先輩たちの活動を引き継ぎたい」と決意を述べた。
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