党首会見~露の反戦運動弾圧許さぬ~「核シェアリング」に怒り~
(社会新報2022年3月16日号2面より)
社民党の福島みずほ党首は3月2日、参院議員会館で記者会見を行ない、2月24日から始まったロシアのウクライナ侵攻を非難し、プーチン大統領は直ちに戦争を中止すべきだと訴えた。
福島党首は「ロシアがウクライナの政権を倒し、別の政権を作ろうとしていると報道されている」としながら、「民主主義を踏みにじり、武力行使に訴えるのは許されない。しかもロシアでは戦争に抗議する人々が4000人近くも拘束されていると報じられているが、これに対しても抗議する」と強調した。
さらに「ロシアの状況とは違うが、日本も含めどの国であれ戦争によって問題を解決すべきではない」と述べ、「憲法で権力者を縛り、戦争をできなくするべきだとあらためて主張したい」と、護憲の決意を示した。
続いて、安倍晋三元首相が今回の侵攻に結び付けて、日本に米国の核兵器を配備し、日米共同で運用する「核シェアリング」を主張していることに対し、「あり得ないことだ」と怒りを表明。「日本には非核三原則があり、核不拡散条約にも加盟しているのに、このような主張が通るはずがない。これまで広島や長崎の人々を先頭に、『もう被爆者を生んではならない』という願いで戦後歩んできたことに対する挑戦だ」と述べた。
最後に福島党首は、自らコロナウィルスに感染し、自宅療養を余儀なくされた体験を披露。「健康を回復したが、感染者の立場になってコロナ対策を考えることができた」として、「基本的に自宅では治療できないという点を忘れてはいけない」と指摘した。
その上で、昨年可決された補助金で病床を削減する「病床削減推進法」を廃止するよう強く求めた。
↑2日、参院議員会館で会見する福島党首。
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