社会新報

衆院沖北特委で新垣議員が訴え~日米地位協定第3条の改定を米側に提起して~

(社会新報2022年3月16日号2面より)

 

 社会民主党の新垣邦男議員(会派=立憲民主党・無所属)は3月3日の衆院沖縄北方特別委員会で、西銘恒三郎沖縄北方担当相に対して、2019年の辺野古新基地建設の是非を問う沖縄県民投票で7割超が反対の意思を示したことに関し、「この民意が全く考慮されず、埋め立て工事が強行されている現状をどう考えるか」とただした。

 これに対して西銘担当相は「真摯(しんし)に受け止める必要がある」と述べるにとどまり、辺野古移設問題は「防衛省の所管」だと逃げの答弁も見られた。

 新垣議員は、在日米軍施設の7割が集中する沖縄県で米軍人・軍属らの凶悪事件や米軍機の墜落事故が後を絶たない中で、「憲法の3原則である国民主権、基本的人権の尊重、平和主義が沖縄においても適用されているか」とただした。

 これに対して西銘担当相は、「この3原則は沖縄でも守られている」と、沖縄の厳しい現実と向き合おうとしない姿勢に終始した。

 次に、新垣議員は林芳正外相に対して、日米地位協定の全面改定を求めた上で、「全面改定が難しいのであれば、せめて第3条の基地管理権の問題だけでも、米側に改定を提起してもらえないか」と求めた。

 これに対して林外相は、日米合同委員会合意における日米地位協定の運用改善や2015年の環境補足協定の締結などの取り組みを説明した上で、「日米地位協定の見直しは考えておりません」との答弁だった。

さらに、新垣議員が米軍人・軍属等による事件・事故防止のためのワーキング・チーム(CWT)が5年近く開催されていないことを指摘した上で、CWTの再開を求めた。これに対して、林外相は「現在、関係者と調整している」と述べた。

 

↑衆院沖縄北方特別委で質疑を行う新垣議員(3日)。

 

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