社会新報

チチェーン御嶽への祈りを自由に~新垣副党首、衆院安保委で要求

厳しく追及する新垣衆院議員。

 

(社会新報7月4日号)

 

 社民党副党首の新垣邦男衆院議員(会派=立憲民主党・無所属)は6月13日、衆院安全保障委員会で在沖縄米軍基地問題についてただした。
 新垣議員は初めに、米軍嘉手納基地弾薬庫敷地内にある祈りの場であるチチェーン御嶽(うたき)に読谷(よみたん)村旧牧原(まきばる)集落の人たちが自由に拝めるようにすべきと求めた。従来は自由に基地のフェンス内に出入りしていたが、9・11米多発テロ事件発生以降、それができなくなった。例祭当日は30人がフェンス越しに手を合わせているのが現状だ。
 新垣議員の求めに対して、木原稔防衛相は「地元の皆さんの意向に沿って前向きに検討したい」と答弁。
 続いて、PFAS(有機フッ素化合物)の問題をただした。日米地位協定に基づく環境補足協定に関して、「PFAS問題を調査したくても過去の汚染状況の取り決めがないため調査を拒否されているとの報道があったが、事実関係はどうなのか」と質問した。
 防衛省の松尾友彦日米防衛協力課長が「沖縄県からの要請に基づく立ち入りが実現した例はない」と答弁したため、新垣議員は、同省に対して、米軍へ実効性ある立ち入り調査の受け入れを要求するよう迫った。
 さらに日米地位協定と環境補足協定が障壁となって沖縄県や関係自治体の立入りができない現状を指摘すると、上川陽子外相は「PFAS検出と米軍の活動の因果関係は明らかではない」と答弁した。これに新垣議員は反論し、「そういうことではない。環境補足協定を改定しないと意味がない。県民にとって命の問題なのだから努力すべきだ」と厳しく追及した。