(社会新報3月22日号2面より)
社民党副党首の新垣邦男衆院議員(所属会派=立憲民主党・無所属)は3月9日の衆院安全保障委員会で、外務・防衛両大臣に対して、沖縄など南西諸島で進む自衛隊増強の問題をただした。
新垣議員は冒頭、ミサイル配備や弾薬庫設置が進む状況下の沖縄県民の思いについて「78年前の沖縄戦の地獄がまたやってくるのではないかという恐怖が増幅されている。県民が抱く不安や疑問を質問させていただく」と述べた。
最初に、「軽減すべき沖縄の基地負担とは具体的にどのようなものか」とただした。これに対して浜田靖一防衛相は、普天間飛行場の空中空輸機全機の岩国飛行場への移駐や北部訓練場の過半に当たる4000ヘクタールの返還など、負担軽減・返還の例を並べるにとどまった。この答弁に対して新垣副党首は、「それで事件・事故が減ったのか、航空機騒音が減ったのか、悪臭は減ったのか。そういう実感はない。逆に訓練が強化された」と訴えた。
また、林芳正外相に対して「外務省は台湾有事などの武力衝突回避のためにいかなる外交努力を行なっているのか」とただした。林外相は、1月の日米首脳会談や、2月のミュンヘンでの中国の王毅共産党政治局員との会談で、「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調した」と答弁した。新垣副党首は「やはり外交が一番重要だ。さらに外交努力を」と強調した。
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