社会新報

社民党総選挙勝利集会-各予定候補の訴え-

(社会新報2021年8月4日号2・3面より)

 

朝倉れい子 予定候補

私は個人で加入できる労働組合で30年間、専従の書記長を務めてきた。労働相談に乗って会社や行政と交渉し、解決する仕事だ。誰も自分の味方がいないと思い込んでいる人が組合に加入して解決できた時に、表情も明るくなって元気になるのを見て、私たちも元気をもらった。助け合いこそ、今の社会に一番大切だと実感している。政治の無策によって一人ひとりがばらばらにされ、分断されている状況を変えたい。東京の最低賃金は全国では一番高いが、それでも年収200万円がやっとだ。年収200万円の暮らしがどれほどつらいことなのか、お給料が安いことがその人のプライドをどれほど傷つけるものなのかを、私は訴えていきたい。

 

ささき克己 予定候補

私は神奈川県の湘南地域で40年近く教員を務めてきた。卒業生をずっと見てきて、非正規雇用が非常に増えたと実感している。若年層は低賃金長時間労働。年収200万円では、なかなか子育てができない。昔、大学生の時に、賃金というのは労働力の再生産の費用だと聞いたが、子育てができない、次世代を作れないというのが現実となった。生存するための給与が削られている。これを変えなければならない。労働規制が緩和され、派遣労働が常識となった。しかし、私はこの常識を疑い、社会を変えたい。100年前、明治憲法下の常識は今と全く違う。常識はその時代によって変化する。私は若者が将来に希望をもって働き、生き続けられる社会に変えたい。

 

平山良平 予定候補

愛知県の最低賃金は時給927円。8時間働いて8000円。20日働いて16万円。25日でやっと月収20万円になる。労働団体が行なった生活実態調査で、「あなたが結婚した時の月収は何万円でしたか」という問いに、月収27万円くらいの時に結婚したと回答した人が多い。27万円を結婚月収と呼んでいる。つまり時給1000円では結婚できない。名古屋市内で私の演説に立ち止まって聞く若者がいる。切実な生活実態があるからだ。若者の2人に1人が非正規雇用。最賃を1500円に上げれば、1日8時間労働で1万2000円。20日で24万円。あと3日働くと結婚月収の27万円になる。最賃1500円は、若者の貧困をなくす第一歩につながっていく。

 

大椿ゆうこ 予定候補

昨年から今年にかけての党の分裂問題、たくさんの仲間が疲弊し、悔しい思いをした。しかし、その中から党は起ち上がった。今の日本社会にとって社民党が必要であり、多くの人が社民党の存在を頼りにしているからだ。コロナ禍で雇い止め、派遣切りが広がり、それを背景に女性の自殺率も増加している。わずかな年金で暮らしていけず、働かなければならない高齢者。社民党は、政府・財界・大企業が切り捨てる人たちを絶対に置き去りにしない。私の今回のスローガンは「生存のための政権交代」。来る衆院選、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされている人たちに「起ち上ろうよ」と呼びかけながら、一緒に闘う。気持ちを一つにして勝ち抜こう。

 

有田ゆうこ 予定候補

コロナ禍が、社会的に弱い立場にある人たちを直撃し、今日生きることすら困難な状況に追い込んでいる。自助を強いる、ゆがんだ政治の結果だ。だれもが人間らしく生きるために、気軽に「助けて」と言える社会と政治を再構築していかなければならない。今こそ、社民党が掲げ続けてきた命・暮らしを大事にする政治、小さな声を拾い上げて手を差し伸べる政治が求められている。その思いを四つの主張に込めた。①安定雇用、最低賃金1500円に。②防災強化。地域ぐるみで災害に強いまちづくりを。③あらゆる差別を許さず、国の責任で差別を無くす。④核廃絶へ、国際社会をリードする日本に。みんなを優しさで包み込む政治をめざし頑張るぞ。

 

竹うち信昭 予定候補

私は35年間、主に実業高校で教員をし、経済的理由から進学をあきらめた子どもたちを数多く見てきた。たとえ進学できても、多額の奨学金返済に苦しむ生徒もいた。親の財布の大きさで学ぶ機会が左右される、そんなことがあってはならないという強い思いで立候補を決めた。とはいえ無名の新人とあって、顔を売ることが先決。JR駅頭でのあいさつ、街宣カーでの訴え、支援者宅の訪問はもとより、不慣れなSNSも活用して、名前と考え方を懸命に広げている最中だ。東京五輪のためなら人の命や暮らしは後回し、そんな政権、今回の選挙で必ず国政の場から退場させる。党員・支持者、共に立つ予定候補の仲間のみなさん、次は、ぜひ国会で会いましょう。

 

しき玲子 予定候補

34年間、高校教員を勤めた。とくに定時制では、様々な困難を抱えた子どもたちと出会った。小・中学校時代ずっと不登校、性的マイノリティー、学費や生活費を稼ぐアルバイトで忙しく授業どころではない子、奨学金を生活費に充てる家庭もあった。何とかしたいと思っても、当時、私にはどうすることもできなかった。だからこそ今、世界基準で子どもたちの権利を守り保障する、「子どもの権利基本法」を作りたい。子どもたちが伸びやかに育つための環境整備に全力を尽くしたい。子どもの権利保障は、子どもが抱える困難の背後に潜む、大人の問題の解決にもつながる。子どもたちをキーパーソンとしながら、より良い社会、より良い政治へと歩みを進める。

 

米永あつ子 予定候補

安倍政治を継承する菅政権に求められるのは五輪を開催するのではなく、国民生活を最優先し、コロナ対策を一日も早く終息させることである。福島党首を先頭に党全国連合の調査団が7月10日、FCLP(米軍の空母艦載機陸上離着陸訓練)で揺れている西之表市の馬毛島を視察。住民の意思を無視して強権に進める軍事化、地方自治もアメリカ一辺倒でよいのか問われている。馬毛島が当初45億円から160億円で売買された。住民には何も説明されていない。札束で県民を分断した。4区には核のゴミ処分場誘致の問題もある。だからこそ絶対に負けられない。鹿屋市議を14年、今回辞職し立候補した。自信をもって社民党で頑張る。

 

馬場こうせい 予定候補

政治の基本は、国民が三食食べることができて夜はきちんと休める環境をつくることだ。菅首相の自助は自己責任。自己責任で解決するなら政治家はいらない。困っている人に手を差し伸べるのが政治家の役割である。自公政権をやめさせると訴えている。地方は疲弊している。認知症になっても「安心して徘徊(はいかい)できる社会」を地域でつくり、市民とのつながりをつくることが大切だ。熊本は大地震、大水害、コロナ被害を受けてきた。こういう時にこそ手を差し伸べるのが政治家の仕事だ。中小企業、農家が中山間地域で経営できる、汗をかく労働者が希望の持てる社会、えこひいきのない「こうせい」な社会をつくる。

 

新垣クニオ 予定候補

アラガキではなくアラカキと読む。社民党の照屋寛徳さんの後継として沖縄2区から立候補する。これまで照屋さんを支えてきた首長の一人。沖縄2区は嘉手納、普天間の基地があり、住民は国策で最も負担を強いられてきた。2区の議席を自公に渡すことは、沖縄の米軍基地問題は解決したという間違ったメッセージを送ることになる。自公には絶対に議席を渡せない。2区は「沖縄の魂」の選挙区だ。選挙区には8市町村あるが社民党の議員がいない自治体が半数以上ある。2区の良識のある人たち全てが結集して、社民党の議席を守ってきた。比例区復活は考えていない。選挙区で絶対に勝つ。石にかじりついても議席を渡さず、社民党議席を守る決意だ。

 

豊巻絹子 予定候補

アベ・スガ政治の冷酷な政治に「さようなら」して、医療・教育・福祉を拡充し、温暖化対策と地産地消の再エネ発電を促進し、明るい未来、共に生きる社会を目指していく。特にコロナに便乗した自民党の改憲4項目の「緊急事態条項」の導入には絶対反対する。格差と貧困の是正に向けて、消費税ゼロ、給食費や大学授業料教育費の無償化、最賃1500円などを訴える。

 

池田まさよ 予定候補

私の娘たちの時代に、平和でそれぞれが自分の能力を発揮できる社会をつくること目指して、2回の国政選挙に臨んだ。憲法を守り、反原発を貫き、日米安保を平和条約に変えようと運動を担ってきたのは社民党だ。だから野党と市民の要になることができた。医療体制の整備、格差と貧困の解消、逆進性のある消費税の是正、労働におけるジェンダー平等の実現を目指す。

 

五十田裕子 予定候補

コロナの緊急事態宣言下で西村担当相による酒取引禁止要請はどう喝だ。飲食店は行政の要請に応じないのではなく、要請に応じることができないのだ。菅首相の自助は自己責任論であり、問題だ。男性も女性もLGBTも、誰もが差別を受けない多様性を目指していく。非正規労働者の待遇改善、反原発、反貧困、自然エネルギー促進などを訴えていく。

 

社会新報のお申込はこちら