(社会新報7月4日号2面より)
6月13日、参院議員会館で「こども基本法に則り朝鮮人・外国人の子どもの学ぶ権利の保障を求める署名」の提出集会が開かれ、社民党からは福島みずほ党首と大椿ゆうこ副党首の両参院議員が参加した。
実行委員会は、朝鮮学校への高校無償化の早期適用、朝鮮学校を含む外国人学校への幼保無償化の適用等を求める6万2194筆の署名を文科省・こども家庭庁担当者に提出した。
集会前半では、子どもが東京・神奈川・埼玉・千葉の朝鮮学校に通うオモニ(母親)の皆さんが、朝鮮学校を助成制度から排除することが、差別禁止をうたう、こども基本法の理念に反すると訴えた。オモニの一人は、子どもが電車内で朝鮮語を話すと上級生がたしなめることを紹介し、「朝鮮人であって良かった」と思うことができるのは朝鮮学校だけと語った。
後半では文科省・こども家庭庁の担当者との意見交換を行なった。朝鮮学校を高校無償化・幼保無償化から除外する理由について、文科省は「法令に則って学校運営をしていると確認できないため」、こども家庭庁は「幼児教育の質が担保されないため」と回答した。
福島党首は「具体的にどこが不適合なのか」と追及したが、最後まで不適合の具体的根拠を示さなかった。大椿副党首は同日、参院本会議で永住資格取り消し条項を含む入管法改正案が成立したことを引き合いに、国会の中で政治が差別を扇動していることを痛感しているとし、国が行なう「官製ヘイト」を止めるため朝鮮学校の人たちと共に闘う決意を述べた。