社会新報

軍拡の安保3文書改定ノー!~憲法大行動で国会周辺に4200人

軍拡反対のプラカードを掲げて平和憲法擁護を訴える福島党首(11月3日、国会正門前)。

 

 日本国憲法の公布から丸76年を迎えた11月3日、国会正門前などで「武力で平和はつくれない つなごう憲法をいかす未来へ」をスローガンに掲げて憲法大行動が取り組まれた。総がかり行動実行委員会と「9条改憲NO!全国市民アクション」が主催し、4200人が参加した。
 総がかり行動実行委共同代表の藤本泰成さんがあいさつし、「長野県上田市に戦没画学生慰霊美術館『無言館』がある。77年前、出征兵士を見送る日の丸の小旗が振られる中、画学生たちは戦争から帰ったら必ずこの続きを描きたいと願った。しかし、戦地から帰ることはなかった。戦争は最大の人権侵害だ。国のために命を失う若者を二度とつくってはならない」と語った。
 続いて、社会民主党、立憲民主党、日本共産党、れいわ新選組の国会議員からスピーチがあり、参院会派「沖縄の風」の国会議員メッセージが紹介された。
 社民党の福島みずほ党首が連帯のあいさつを行ない、統一教会と自民党の改憲案について「憲法は本来、権力者を縛るものなのに、両者の改憲案では憲法が国民に道徳を押しつける。9条改悪、緊急事態条項、家族の文言追加は、統一教会とうり二つだ。個人の尊厳を嫌い、家族が互いに助け合わなければならないとする。公助ではなく、自助を押しつけ、国民を縛る。そんな憲法改悪を許してはならない」と訴えた。
 福島党首は、10日から全国で実施される日米共同統合演習について「防衛省は台湾有事を想定し、南西諸島にミサイル基地建設を進めている。そんな訓練を許してはならない」と反対の立場を強調した。
 また、党首は、岸田内閣が年末にも安保3文書(新たな国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画)の改定を強行しようとしていることに関し、「改定に敵基地攻撃能力の保有と軍事費の大幅な増額が盛り込まれる可能性が大きい。専守防衛の国是を踏みにじり、安保関連法よりもっともっとひどい改悪を閣議決定だけで強行するのは大問題だ」と批判した。