社会新報

衆院安保委で新垣副党首が外務・防衛両大臣に求める ~辺野古反対の民意を尊重して

衆院安全保障委員会で訴える新垣邦男副党首(10月27日)。

 

 社民党副党首の新垣邦男衆院議員(会派=立憲民主党・無所属)は10月27日の衆院安全保障委員会で、林芳正外相と浜田靖一防衛相に対して沖縄に関する問題をただした。
 まず、普天間飛行場の辺野古移設に反対する沖縄県民の民意が、3回の県知事選(2014年、18年、22年)と19年の県民投票の合計4回にわたり示されていると指摘した上で、「民主主義国家において、行政府は政策を形成、遂行していく上で民意をどの程度尊重すべきだと考えているのか」と質問した。
 これに対して両大臣は、「辺野古移設が唯一の解決策であるという方針に基づき着実に工事を進めていく」との決まり文句を繰り返すばかりで、民意の尊重に背を向ける姿勢だった。
 次に、新垣議員は、米軍嘉手納基地内の元駐機場「パパループ」の奥側に米軍が防錆(ぼうしょう)整備格納庫を建設する計画について、「計画の全容を防衛省としてどのように把握しているのか」とただした。
 これに対して防衛省の深澤雅貴統合幕僚監部総括官は、「米側からは、航空機に防錆加工等を付すための格納庫をパパループ内の住宅地側の区画に整備する予定で大型機にも対応した高さ約30㍍の施設になるとの説明を受けた」と答弁した。
 新垣議員は、「パパループはあくまでも一時的な使用であるとの防衛省の認識に変わりはないのか」と追及した。深澤統括官は「パパループについて米軍の運用を制限する取り決めはない。米側の自主的な配慮を行なっている」と述べるにとどまった。新垣議員は「防錆整備格納庫が建設されると、騒音と悪臭のパパループが永久的に続くのではないかと心配している」と、嘉手納町側の懸念を強調した。