社民党の福島みずほ党首は、5月8日、参院議員会館で会見を行ない、自公の政策活動費の協議や、後半国会などについて語った。
裏金問題を受けて、政党から政治家個人に支出する「政策活動費」の使途開示を目玉とする自公の政治資金規正法改正の非公式協議について、党首は「自民党が3つの衆院補欠選挙で議席を失うなど、裏金問題に全く後ろ向きの自民党では駄目だという国民の判断が動かしていると思う」と評した。その協議内容について「企業団体献金などに一切踏み込まない」と不十分さを批判。「もう政権交代をして企業団体献金を禁止すべきだ」と強調した。補欠選での野党の議席増により、政倫審での追及が再開される動きについて、「裏金問題は誰がどういう形で始めて、首謀者は誰だったのか、明らかにしなくてはならない」と述べた。
後半国会の各テーマについて党首は、それぞれコメント。共同親権のための民法改正については「DVや児童虐待を完全に排除できない」 「法案の修正がない限り反対だ」と述べた。
地方自治法改正案については、「政府は地方自治体に指示ができるというのは、憲法で保障された地方自治を踏み躙っている」「ある意味、緊急事態条項の先取りではないか」と厳しく批判した。
防衛省設置法改正案については、「日本が米国と一体となって軍事行動をすることになるという危険性があり、反対だ」と述べ、「国会でしっかりとその問題点を指摘したい」と述べた。
水俣病の被害者らとの懇談中、環境省職員がマイクを切り被害者側の発言をさえぎった問題について、「加害者としての立場を国はどう考えているのか。極めて問題だ」と憤った。
原材料費等の高騰を招いている円安についても、党首は「アベノミクスの弊害。住宅ローン等への影響もあり、慎重にやらなくてはいけないが、政策の変更が必要だ」と踏み込んだ。