(社会新報5月17日号2面より)
社民党の福島みずほ党首は5月9日、参院議員会館で会見を行ない、入管法改悪案と野党対案、原発GX関連法案、軍需産業強化法案について語った。
入管法改悪案は同日に衆院本会議で可決、参院に送付された。福島党首は「本当に残念で、強く抗議したい」と述べた。さらに「今日、立憲、社民、共産、れいわ、沖縄の風の5党派で、野党対案として、入管法改正案と難民等保護法案を参院に提出した」と報告。この対案について福島党首は「まさに国際人権法にのっとった、当事者やNGO、弁護士の皆さんと話してつくったもの」「この対案こそ実現すべき」と強調した。
「法務省・出入国在留管理庁が不認定としたが、裁判で敗訴して難民認定した事例で、当事者が3回、難民認定申請しているものは、この5年間で3件ある。国会でも追及したが、政府の入管法改悪案では、3回目の申請の途中でも、本国に強制送還されてしまう」として、「救える命を救わない改悪だ」「命が侵害されることに国会は共犯関係になるべきではない」と訴えた。
また、国会で審議中のGX関連法案について「原発推進法案と言うべき」と批判。「老朽原発の稼働を認めるかを原発推進派の経産省に判断させるようにするもの」と指摘。「世界では60年を超えて稼働させている原発はないが、この法案が通れば、60年、70年、80年と稼働させることになる」と事故リスクを危惧した。
さらに武器輸出を推進し、赤字の軍事工場を国有化する軍需産業強化法案を厳しく批判。与党がウクライナを念頭に殺傷力のある武器の供与を検討していることに関し「9条のある国として許されない」と指摘した。
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