社民党の福島みずほ党首は10月1日、同日召集された臨時国会と石破内閣の発足について、記者会見を行なった。
福島党首は「臨時国会の会期を9日間と与党が勝手に決めた。野党はしっかり議論をすべきであると反対している。石破さんは『しっかり議論する』と言っていたわけであるから、そうするべきだ。この内閣にネーミングするとすれば、『うそつき内閣』だ」と、早くも前言撤回した石破首相を批判。「国会で議論すれば、それだけ自民党の支持率が下がる。一日一日、支持率が下がるので、何にもしないで、とにかく解散したいということ。これは敵前逃亡。『トンズラ解散』だ」と述べ、裏金問題や旧統一教会問題などについての国会での追及を逃れようとする自民党の卑劣さを指摘した。
福島党首はさらに、石破内閣は結局、自民党内の力関係に従うだけで政治改革などできないと断じる。「石破さんは自民党内野党として出発したが、菅義偉副総裁の助言もあったのだろう。あっという間に、自民党の自民党による自民党のための、 まさに自民党の党利党略の解散総選挙をやるようになってしまっている。自民党は変わらないということだ」。
その上で、自民党のための早期解散で、本来、国会で審議されるべき重要な課題が先延ばしにされることを懸念。「能登半島の復興支援と豪雨災害対応について、国会でしっかりと議論して、補正予算を組むべきだ。旧優生保護法による強制不妊手術被害などの補償のための法案も成立させ、真摯(しんし)な謝罪と反省の決議を出すべきだ」と訴えた。
目前に迫る衆院選について、福島党首は「国会が保守ばかりになったら、大政翼賛会のようになる。野党共闘が揺らいでいるが、社民党は市民と野党の共闘を進めていく。同時に社民党の躍進も目指す。国会には社民党が必要だ」と力説した。