社会新報

韓国最大野党「共に民主党」が来日~原発処理汚染水を海に流すな

東京電力本店前で抗議する韓国「共に民主党」訪日団(12日、東京・内幸町)。

社民党と「共に民主党」訪日団の記念撮影(11日、衆院第二議員会館)。

 

(社会新報7月26日号2面より)

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 IAEA(国際原子力機関)のグロッシ事務局長が岸田首相に対して、東京電力福島第1原発のALPS処理汚染水海洋放出に関する報告書を手交し、「放出計画は、国際的な安全基準に合致し」、人や環境への影響について「無視できる」という見解を公表した。政府はこれを受けて8月にも海洋放出に踏み切ろうとしている。
 こうした切迫した状況下、韓国の最大野党「共に民主党」の国会議員と無所属議員でつくる「福島核汚染水海洋投棄阻止国会議員団」が10日、処理汚染水の海洋放出に反対する意思を示すため訪日した。
 韓国の国会議員団は、翌11日、衆院第二議員会館で、社民党党首の福島みずほ参院議員、副党首の大椿ゆうこ参院議員、服部良一幹事長らと面談し、海洋放出中止を求める考えで一致した。福島党首は東電福島第1原発の処理汚染水について「放出を止められるよう、日本国内の世論喚起に全力であたりたい」と語った。
 旧日本軍の慰安婦被害者支援団体元理事長の尹美香(ユン・ミヒャン)議員(無所属)は、「日本政府が歩もうとしている道は大変な蛮行だ」と厳しく批判した。その上で海洋放出以外の方法を検討すべきと訴え、1979年の米スリーマイル島原発事故後の対応を紹介し、住民を入れた長い議論の末に汚染水の河川の放出禁止を決定した事例を示し、「海洋放出以外の方法を積極的に日本政府に提案していくべきだ」と語った。
 福島党首は、国内外の専門家から海洋放出に代わるさまざまな案が示されていると述べ、コンクリート固化や巨大タンク案など、さまざまな現実的な案があること、加えて東電の敷地にはタンクを増設する広大な敷地もあり、敷地の利活用について東電は早急に再検討すべきことなどを指摘。
 さらに、福島党首は、政府と東電が2015年に地元漁協と「関係者の理解なしにはいかなる処分も行なわない」と文書で約束していることを挙げ、漁業関係者の理解は得られていないと指摘し、「放出すれば明確な約束違反で、正当性はない」と訴えた。「3・11」以降、地元では漁協会員が激減し、その上に汚染水放流となれば風評被害が拡大し、漁業そのものの存立の危機に直面する懸念が広がっている。
 また、韓国の国会議員団は、日本の超党派議連「原発ゼロ・再エネ100の会」の共同代表を務める近藤昭一衆院議員(立憲民主党)、事務局長の阿部知子衆院議員(同)、社民党の服部良一幹事長らと面談した。
 翌12日、韓国の国会議員団は東電本店前で抗議行動を展開した。

「フクシマを忘れない」などのプラカードを掲げデモ行進する韓国「共に民主党」の訪日団。後の建物が東電本店(12日)。