社会新報

【主張】柏崎刈羽原発6号機 次々に故障 ~ 運転を今すぐ停止して

圧倒的多数の自民党議員に支えられた花角英世県知事が昨年12月の県議会で再稼働を承認したことを受けて、東京電力は1月21日、柏崎刈羽原発6号機を約14年ぶりに再稼働した。

ところが稼働開始の約5時間半後に、燃料の核分裂反応を抑える制御棒に関する警報が作動した。部品交換しても事態が解消できず運転を停止。原因調査を行なった。

東電によれば、故障を感知する警報が必要以上に高い感度で作動するよう設定されていたということだ。それで、この警報が鳴らないように設定し直した上で、この機能は不要な機能で、除外しても問題はないという驚くべき説明をした。通常の感覚では、故障を感知する感度は高い方が安全なのではないだろうか。高過ぎるので、その機能を除外してしまうというやり方は、理解できないし、納得できない。「多重化・多様化」を安全確保の基本に据えて原発の安全性を訴えてきた東電だが、今回除外した警報システムもその一つだったはずだ。

しかも今回は、当初、部品の故障と見て調べたが、全く違ったという。このような初動ミスや、説得力のない説明を聞くと、やはり東電には原発運転の資格が根本的に欠けていると判断せざるを得ない。

にもかかわらず、トラブルへの対処が終了したとして、2月9日、東電は再び原子炉を起動した。ところが、またもや3日後の12日に、今度は原子炉内の中性子を測定する装置が動かなくなった。東電によれば、測定装置は炉心内で上下に動かして使うということだが、正常に動作するか点検していたところ、3台ある測定装置のうち1台が電動で動かなくなった。調査を踏まえ、東電は、測定装置を炉心に送り込むためのスイッチに接触不良があり動かなくなったと判断し、スイッチを取り換え、14日早朝に装置が正常に動くことを確認したということだ。

お粗末も甚だしいと言わざるを得ない。なぜ、再稼働した後で、こうも次々に異常や故障が起きるのか。しかも燃料の核分裂反応を抑える制御棒という、いわば原発の肝ともいうべきモノの故障に関わる警報とか、中性子の測定装置という重要装置の故障だ。このような深刻極まりない事態であるにもかかわらず、県知事や議会は何も言わない。このまま東電に原発を運転させていったら、取り返しのつかないことになるのではと、恐怖心で眠れない。(2月26日号より)