日本国憲法公布78年の記念日である11月3日、国会議事堂正門前で「国会大行動」が取り組まれた。総がかり行動実行委員会などの主催で、2300人が集まり、改憲阻止の声を上げた。
社民党の福島みずほ党首が力強く連帯のあいさつを行なった。あいさつは以下の通り。
「今日は日本国憲法が公布された日だ。憲法が大事であり、もっと活かしていこう、平和が大事だと思っている、全ての人に心から連帯のごあいさつを差し上げる。衆院選が終わり、その結果は社民党がもっと躍進したかったし、悔しかった。でも、自公政権が過半数割れになった。これは、もうこんな政治はごめんだという市民の声が過半数割れに追い込んだのではないか。ただ、その結果が右派政党が増えるなど、自民党票がどこに行ったのかも含めてかなり危機的な状況だ。右ぶれを起こしたのではないか。皆さん、軍拡、憲法改悪、戦争への道、これは止まっていない。自民党政治を変えることは、こうした軍拡、憲法改悪、戦争への道、生活破壊、の全体を変えることだ。国会では憲法違反の法律がどんどん作られてきた。秘密保護法、共謀罪、安保関連法、経済安保法、重要土地規制法、防衛財源確保法、軍需産業強化法、殺傷能力ある武器の輸出決定、日英伊の次期戦闘機共同開発条約批准に国会賛成ーーなど。とんでもないことだ。ここまで憲法を踏みにじり続けていることを何としても皆の力で変えていきたい。私は沖縄・南西諸島、そして九州全域を歩いてきた。自衛隊配備とミサイル計画、まさに軍事要塞化が進んでいる。沖縄・南西諸島と九州一帯がまさに戦争の準備から戦争をする国へと突き進んでいる。安保3文書では、フルスペックの集団的自衛権の行使を打ち出した。絶対に許してはならない。5年間で43兆円の防衛予算、経営的に困難な軍事工場を国有化できる軍需産業強化法など、とんでもない。その予算を軍事ではなく、経営困難な公立病院などの応援に使うべきだ。軍拡大増税によって、教育や福祉が圧迫される。生活の破壊と軍拡はまさに一体だ。だから皆さんと一緒に変えていきたい。裏金問題で法律すら守らない人たちに憲法を変える資格はない。憲法を踏みにじっている人たちに憲法を変える資格はない。憲法を守ってから言え。衆参の憲法審査会では、改憲勢力が一応、改憲発議に必要な三分の二を割ったとも言われているが、非常に危機感を持っている。緊急事態条項などを理由に改憲発議まで踏み込んでいくのではないか。明文改憲も、実質的な憲法破壊も、一緒に変えていくような政治状況をつくっていこう。私は朝ドラ『虎に翼』を見てきた。憲法14条(法の下に平等)、24条(家庭生活における個人の尊厳と両性の平等)、そして13条(個人の尊厳と幸福追求権)、憲法9条の平和、まだまだ実現していない。選択的夫婦別姓や同性婚の法制度を実現しようではないか。憲法前文の平和的生存権は沖縄に果たしてあるだろうか。皆さん、憲法を変えるのではなく、憲法を活かしていく政治を一緒に作っていこう。社民党も力を合わせて頑張っていく」