社会新報

【9月8日の福島党首会見】閉会中審査の岸田首相の「国葬」説明は全く不十分~自民党が公表した統一教会との関係の調査結果も「不十分」と批判

会見する福島党首(9月8日、参院議員会館)

 

 社民党の福島みずほ党首は9月8日、急きょ会見を行ない、同日開かれた閉会中審査での安倍晋三元首相国葬についての岸田文雄首相の説明や、自民党が公表した同党と統一教会との関係の調査結果について、「不十分だ」と厳しく批判した。

 福島党首は「国葬の決定から1ヵ月半が経っている。説明が遅すぎないか」「衆参の議院運営員会での質疑だったが、同委員会に入っていない政党もあるし、時間も1時間半ほどで短すぎる。これで十分質疑を尽くしたとは、とても言えない」と指摘。「なぜ、きちんと臨時国会を開いて予算委員会等で何日も時間をとって、説明をしないのか。『国会で説明した』というアリバイづくりだったのではないか」と断じた。福島党首は、岸田首相が挙げた「最長政権」「功績」「海外からの弔意」「非業の死」といった安倍元首相の国葬を行なう理由についても、「最長というのは、自民党葬なら分かるが、国葬の理由にはならない。功績についても安保関連法など、むしろ憲法と民主主義を壊すようなことをやってきた。海外からの弔意も首相経験者があの様なかたちで亡くなったのだから当然のものだ」と切り捨て、「国葬の法的根拠が示されなかった」と駄目出しした。

 自民党の茂木敏充幹事長が発表した、統一教会と何らかの関係がある同党の国会議員が179人もいたという調査結果について福島党首は、「驚がくの内容」「非常に多い」としながらも、「安倍元首相や細田博之衆院議長、地方議員が調査から除外されている」と指摘。「まさに、安倍元首相本人が統一教会問題の一番の引き金になった」として、自民党の調査は「全く不十分」だと評した。また、「今後本当に自民党が統一教会と関係を断てるのか、政策に影響はなかったのか、社民党としても、他党と連携しながら追及していきたい」と述べた。