社会新報

【主張】「国葬反対」が多数派 ~ 安倍政治を賛美する国葬の強行を許さない

(社会新報9月14日号3面より)

 

 「国葬反対」の声が日増しに大きくなっている。
 8月27、28日に行なわれた朝日新聞の世論調査によると、反対が50%で、賛成41%を上回った。各報道機関の世論調査を見てもおおむね同様の結果だ。
 8月26日、政府は、安倍元首相の国葬について、約2億5000万円を予備費から支出することを閣議決定した。しかしこれには警備費などが含まれておらず、その点を追及された松野官房長官は、「要した経費については、国葬儀後に精査した上でお示しをする」と発言。そんなことが通用するのか。使った後で報告されても、税金を取り返すことはできない。この発言は火に油を注ぐ結果となり、あわてた政府は9月6日、国葬の費用は約17億円になると試算を発表した。
 そこまでして国葬を開催したいのであれば、臨時国会を開催し、根拠法の制定と補正予算を組めばよい。議論を避け、閣議決定と予備費で押し切ろうとした結果が、さらなる反発を自ら招くこととなったのだ。
 9月6日、福島党首は定例の記者会見の場で、「(国葬は)法的根拠がなく、憲法違反の可能性もある。国民の半数以上が反対しているなかで出席することはできない」と明言した。これに対し、SNSを中心に多くの支持が寄せられた。
 岸田首相は「(国葬は)国民に弔意を強制するものではない」と言うが、すでに忖度(そんたく)は始まっている。7月12日に行なわれた安倍元首相の家族葬に合わせ、東京都、山口県、仙台市、川崎市、吹田市、福岡市など複数の自治体の教育委員会が、小中学校に対し弔意を示す半旗を掲げるよう通知していたことが明らかになった。実際に半旗を掲げた学校もある。国葬の際も同様の事態が起きる可能性は高く、子どもや教職員の思想・良心の自由(憲法19条)がなし崩しにされ兼ねない。
 安倍元首相を国葬によって弔うことは、これまでの彼の政治を全面的に認め、賛美することである。そして実際上、人々に弔意を強制することへとつながる。政治を私物化し、民主主義を徹底的に形骸化させ、改憲と軍拡をもくろみ、多くの被害者を生み出した旧統一教会と長年に渡り深い関係にあった安倍元首相は、到底、国葬に値する人物とは言えない。社民党は、「国葬反対、徹底解明!政治と旧統一教会」と題し、全国行動を展開する。最後まであきらめず、各地で国葬反対の声を上げ続けよう。