社会新報

人間の鎖1200人 再稼働NO! ~ 柏崎刈羽原発「新潟県民に信を問え」

東電柏崎刈羽原発の再稼働を容認した花角知事に対し、新潟県庁を取り囲み抗議する人たち。(11月25日、新潟市)

 

県庁を取り囲んだ「人間の鎖」。

 

「人間の鎖」の事前集会は会場が満杯に。(県庁隣の自治会館)

 

東京電力柏崎刈羽原発の再稼働をめぐり、11月25日、新潟県庁と県議会庁舎を取り囲む「人間の鎖」行動が行なわれた。県内外から約1200人(主催者発表)が集まった。花角英世知事が再稼働について県議会に判断を求める見通しが強まる中、市民たちは「県民の意思を無視した判断は許さない」として急きょ行動を企画した。

東電「信頼確保」皆無

「人間の鎖」を主催した柏崎刈羽原発再稼働の是非を考える新潟県民ネットワーク(以下、県民ネット)は、知事が公約した「県民に信を問う」姿勢を放棄したとして強く抗議。
事前集会は県庁隣の自治会館で開催され、参加者が会場いっぱいにあふれた。
集会の冒頭、県民ネットの片岡豊世話人は、11月21日夕に花角知事が下した再稼働容認と進退を「県議会に諮る」との判断について、「姑息(こそく)かつ実に情けない決定で、県民の意向を見事に無視したもの」と厳しく批判し、「皆さん、怒りの声を共に上げよう」と呼びかけた。また片岡氏は東電について「繰り返される不祥事から、事業者に求められる『信頼の確保』にはほど遠い」と指摘すると、会場に詰めかけた参加者たちは深くうなずいた。

県民調査つまみ食い

続いて、県民ネット事務局の中山均新潟市議は、知事の判断に至ったプロセスの不透明さを指摘し、「知事は、県民意識調査の都合のよい部分だけをつまみ食いし、再稼働容認の根拠にした」と問題視した。また、中山市議は「規制委員会の審査は安全性を担保するものではなく、適合性を確認するにすぎない。技術委員会でも耐震性など積み残し課題が残ったままだ」と強調した。
集会では、新潟県関係の国会議員7人から寄せられたメッセージが資料として配布されたほか、原子力市民委員会、浜岡原発再稼働を許さないひまわり集会実行委員会など、県外からの応援メッセージも紹介された。参加した県議7人も紹介されると、会場からは大きな拍手が送られた。
参加者はその後、県庁周辺へ移動し、寒風が吹く中、ゆっくりと手をつないで「人間の鎖」を完成させた。途切れることなくつながった長い列は県庁を1周して約1㌔に達し、「知事は約束を守れ」「県民に信を問え」「県議会だけで決めるな」と声を上げた。
最初に、県民ネットの大賀あや子世話人が、「人間の鎖をつなげることができた。今後も県民の思いを示す行動を続けたい」とあいさつした。
その後、県内外の参加者が次々にマイクを握った。柏崎市から参加した池田千賀子前県議は7年前、花角知事が初当選した際の公約「職を賭して県民に信を問う」に触れ、「今回の判断はその約束を踏みにじるものだ」と批判し、「県議会だけで決めれば、県民の意思が反映されないまま『再稼働容認』とされてしまう。決して許せない」と怒りの声を上げた。

半端な条件付き容認

県民ネットワーク世話人の水内基成弁護士は、「知事の判断は、6・7号機の条件付き容認という中途半端なものだ」と問題視した。知事が再稼働の条件として挙げた避難道路整備と東京電力をチェックする機関が実現していないと指摘し、「東電への不信が県民の7割に達する状況下、再稼働を容認する判断をしたことに心から失望した」と述べた。また「『安全対策への理解度が上がれば再稼働に賛成する人も増える』という知事の発言は、反対派県民に理解力がないと言うに等しい」と批判した。
県民ネットは、今後について「12月県議会の議論を市民の目でしっかりと監視し、必要に応じてさらなる行動を起こす」としている。